現代のシンデレラストーリー3

新居 ページ1

史上初の3オリンピック３連覇を達成し、伝説となり現役を引退した彼は今は私の婚約者です。

結「ねぇ、A。どんな家がいい？」

なんて物件の情報の写真を机に並べている。

あ「えー、でもまだ二人で生活するわけだから普通のマンションでいいよ？」

Aは言いながら眉間にしわを寄せて調べものをしている。
羽生はAの見ている資料にふと目を通してみるが、よく分からない医療用語が並んでいて、読む気がなくなってしまった。

結「ねぇ・・」

さすがにかまってくれなくてブスっと拗ねてしまう。

あ「待って。これだけだから。」

結「ダーメ」

なんて言いながらAの持っている資料を取ると、顔を近づけてキスを落とす。

あ「もぉ・・」

なんて言いながら顔を赤くする。

結「可愛い。」

ニヤリといたずらっ子のような顔で笑う。

あ「今薬のこと調べてて忙しいのに・・」

結「でも2人の新居のこと話してるのにちゃんと話聞いてくれないAも悪い。」

あ「ごめん・・」

そう言うとニコリと笑い、

結「じゃぁ、待ってるから早く終わらせて？ねっ？」

なんて言いながら資料を返す羽生。

あ「いいの？」

結「だって、僕はもう現役引退したから。これからプロだったりコーチだったりでまた新しく忙しいとは思うけど、今はAの方が忙しいの分かってるから。」

なんて彼の優しさが身に染みる。

その嬉しさを噛みしめながら、急いで調べものを終わらせた。






結「どんなマンションがいい？」

あ「普通のマンションでいいんじゃないかな？今までもらってきた賞金とか、私も貯金あるけどやっぱり普通の生活が一番幸せだよ。」

結「僕もAと一緒にいるだけで幸せ。」

なんて2人が選んだのは都内にある普通サイズのマンションだった。

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