子育て奮闘記3 ページ49
ジョルノくんがギャングのボスになったらしい。
うん、訳分からん。
しばらく顔見てないなと思ってたら、いつの間にかパッショーネだかなんだかのトップに。
彼はまだ15だぞ?
それにしても子供の成長は早い。
あっという間に成長して自立してしまった。
本当の親でも姉でもないけれど、育ての親みたいな者なので少し寂しいぞ!!
「A、貴様ちょいと老けたな?」
いつものようにベットの上で本だか雑貨だかを読みながらDIOはそう呟いた。
『当たり前でしょ、もう18じゃないんだから。万年全盛期の吸血鬼と一緒にしないでよ』
私はそう言って、DIOの隣に座った。
私ももう28なのだ。
え、待って普通に28ってやばくないか。
もう三十路ってこと?
彼氏も出来ないで孤独死…!?いや、このまま行けば有りうる。
ちょっとマズイぞ。
今の生活は色んな人と関わってて楽しいけれど、その周りの人かどんどん成長したり結婚したりして焦らない訳がない。
その例に空条承太郎に最近子供が出来たらしい。
確か同い年だったよね、彼?!
どうしよう、泣けてきた。
私は写真家として活動しながら日中は雑貨屋で働いて、夜はこの館の手伝いに…
いやただの仕事人じゃねぇか!行動しなきゃまずいぞ!
そう思うと居ても立ってもいられず私は立ち上がった。
「何をしてる」
『DIO、私ちょっと結婚相手探してくる!』
そう言って走り出そうとしたとき___
突然視界が回った。
ぽすん、と背中に軽く衝撃が走って思わず『…え"』と声が漏れる。
私の視界に映ったのは、覆い被さる影と冷たい赤い瞳。
『あらら?』
呆気に取られて反応に遅れたが、何だこの状況。
「…何で私が貴様を傍に置いてるか分かるか」
ギシッとベッドのスプリングが音を立てた。
あ、ちょっとこれ地雷踏んじゃった系?DIO君怒ってるね。
『ははっ、非常…食とか?』
「馬鹿か?」
ストレートに馬鹿と言われる。くそわろ
まぁ、確かに非常食で10年も置いとかないよな。
賞味期限だってあるだろうし。
『あ、召使い不足だからか!』
「………」
頭の横に置かれた手に少しだけ力が籠った。
んー、ちょっと正解が全然わかんないっすね。
今日は一段と声にトゲがあって、元気も抑揚もなくてまるでDIOじゃないみたいだ。
そして消え入りそうな声が耳元で囁かれる。
「一生私の傍にいろ」
『それはズルいよ、本当に』
予想外の答えで笑ってしまった。
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俺☆ - やばいめっちゃ面白いのにめっちゃ感動してる。何だこれ。 (2023年1月5日 11時) (レス) @page50 id: b2c114123d (このIDを非表示/違反報告)
Earthあーす(プロフ) - あれなんか目がナイアガラの滝になってる (2023年1月4日 18時) (レス) @page43 id: 0fcf2cea39 (このIDを非表示/違反報告)
しらとめ(プロフ) - 面白いのになんとなく泣きそうになってきます (2022年11月28日 17時) (レス) @page35 id: 353a651934 (このIDを非表示/違反報告)
地獄の番人 - DIOの代わりに空条承太郎パイセンとくっついちゃいましょう!!面白かったです。続きを楽しみに待ってます!! (2022年11月28日 1時) (レス) @page33 id: d126292683 (このIDを非表示/違反報告)
ペトリ皿(プロフ) - やばい。展開も何もかもが面白すぎる。 (2022年11月27日 18時) (レス) @page32 id: cbc38767b3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:光と慈雨 | 作者ホームページ:http:// http://uranai.nosv.org/gen.php/novel/
作成日時:2022年9月5日 23時