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太陽、早いよ ページ31

「A」


『……はい』


「私がジョースターの末裔に負けるとでも?」


『ど、どうかなぁ慢心さは時に身を滅ぼすとも……』


「は?」


『嘘です嘘!天下のDIOさんならジョースターさん達にも負けないと思うなぁ!』



「そうだ、このDIOは人間を遥かに超越した生物だ。人間風情に負けるはずがない」



彼はジョースターさんの名前を出すと、物凄く分かりやすく反応する。


流石、100年に渡る因縁の関係。


ジョースター家に敏感でなによりです。


5人のスタンド使い+犬から命を狙われているというのにこの余裕さよ。


自分に自信があるのはとてもいい事だけどさぁ、油断していると足元すくわれちゃうよ。



"友達(?)"の1人として忠告しておこうかと思ったが、また怒られたら面倒なので私は言葉を飲み込んだ。



「それにしても貴様の話は思っていた通り、聞くまでもなかったな」


"くだらん"


DIOはそう言って私から目を逸らした。

それとついでに、長い足を組み替えて腕を組むと面白くなさそうにため息をつく。


いや、まじでこの吸血鬼デリカシー無さすぎて笑えんだけど。


『うん、あのさ…ちょっとは気を使ってくれても良くない?』


「いや、しょうもない話をする貴様が悪い。まるで3流小説の朗読でも聞いているような気分だった」


『具体的なのやめて』


思わず"はは……"と乾いた笑いが漏れる。


気を使ってくれても良くない?と言っているが実際気も使えない程私の話が面白くないのは事実。


いや、言い終わって思う。


進路だとか将来だとかでうずうずしてるのって、DIOからしたらマジでくだらない時間なのだろう。


何と言うか……格が違う。



「やろうと決めた時にはもうその行動は終わっている」


『え?』


「貴様にはちょいと意思が足りないんじゃあないのか?本当に自分のやりたい事ならば既に行動しているはずだ」


『う"っ…ごもっともです』


随分まともな答えに不覚にも納得してしまう。


その通りだと思った。


自分の弱さは意思からくるのだと、教えて貰って初めて気づいた。


胸の中にあった重しがすっと外れた気がした。

何だか気持ちが凄く軽い。



『…ありがとう』


気づいたら無意識に私はそう呟いていた。


何に対しての"ありがとう"なのか。



話を聞いてくれたことか、それとも欲しかった言葉をくれた事に対する感謝なのかは自分でも分からない。


けれど、この時の私はただただ嬉しかったのだ。


『太陽昇るの早いよ』

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俺☆ - やばいめっちゃ面白いのにめっちゃ感動してる。何だこれ。 (2023年1月5日 11時) (レス) @page50 id: b2c114123d (このIDを非表示/違反報告)
Earthあーす(プロフ) - あれなんか目がナイアガラの滝になってる (2023年1月4日 18時) (レス) @page43 id: 0fcf2cea39 (このIDを非表示/違反報告)
しらとめ(プロフ) - 面白いのになんとなく泣きそうになってきます (2022年11月28日 17時) (レス) @page35 id: 353a651934 (このIDを非表示/違反報告)
地獄の番人 - DIOの代わりに空条承太郎パイセンとくっついちゃいましょう!!面白かったです。続きを楽しみに待ってます!! (2022年11月28日 1時) (レス) @page33 id: d126292683 (このIDを非表示/違反報告)
ペトリ皿(プロフ) - やばい。展開も何もかもが面白すぎる。 (2022年11月27日 18時) (レス) @page32 id: cbc38767b3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:光と慈雨 | 作者ホームページ:http:// http://uranai.nosv.org/gen.php/novel/  
作成日時:2022年9月5日 23時

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