シャーイ ページ45
『そうそう、本題はコレだった』
Aは寄り道に寄り道を重ね、やっと本題に入った。
手元にあった、いささか漢方くさいお茶を喉に流し込んだ後やっと風呂敷の結び目に手をつける。
そして、慣れた手つきでそれを解くとテレンスと隣にいたエンヤ婆に見せつけた。
『じゃーん、親切に私が君の宝物を持ってきて上げましたー。ついでにDIOの趣味の悪いヘアバンドも』
「………あぁ、何だそれか」
数枚のゲームカセットを手に取り、ドヤ顔を決める彼女だがテレンスの反応はイマイチで。
テレンスは参加賞でタワシを貰ったときのような表情で、Aが持ってきたテレビをぼんやりと見つめていた。
『え、何だってどういう事？もう少し良い反応してくれなきゃ私が可哀想じゃないか』
「まぁ、テレビは何台だってあるしな。というか、こんな物よく持ってこようと思ったな」
『いや、しんど』
わざわざぼったくりタクシーを使ってまでこの館に来て、門では鳥に襲われるわDIOガチ勢の変態にはキレられるわで散々だったのに、この有様。
もう少し労いの言葉というか、感謝の一言というか建前でいいから気の利いた言葉をかけて欲しいとAは切実に思っていた。
『……はぁ、これだからDIOの身内は』
Aはため息をつくと、再びコップに手をつけお茶を一口飲んだ。
『じゃあ用も済んだし、そろそろお暇させていただきますわ』
空になったコップをテーブルに置く。
よっこらせ…と椅子の肘掛に体重を乗せると、そのままゆっくり立ち上がった。
テレンスの薄い反応や、その他の事も含め何処と無くやりきれない感じの雰囲気を漂わせてAは玄関に向かった。
「…もう帰ってしまうのですかえ？」
『うん、やることは終わったし…！おばあちゃんお茶ありがとう』
ニコッと笑顔を見せて、帰ろうとするAにエンヤ婆は少し不服そうだった。
その具体的な理由は分からないが、Aにはまだここに留まって欲しいという感じなのだ。
それはDIOが関係するのかどうかは、知る由もない。
「あのぉ…DIO様にはお会いにならないのですか？」
『DIO？』
Aが客間を出ようとした時、エンヤ婆は彼女の顔色を伺うようにそう聞いてきた。
"この館の主はDIOであるので、一応挨拶くらいはしなければいけなかったのだろうか？それとも別の理由があるのか"
この時、Aにはエンヤ婆が言った事がよく分からなかった。
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わるび - 読み始めました。ふたりも見守るキャラクター達も凄く可愛らしくて、家族が居るのに笑ってしまいました( *´艸｀)素敵な作品を作ってくださり、ありがとうございます！ほのぼのと癒されました。 (2022年9月23日 20時) (
レス) @page50 id: 08dad0f4f2 (このIDを非表示/違反報告)
処刑人 - 夢主さん・・・・頑張れ骨があったら拾っときます。 (2022年8月24日 14時) (レス) @page41 id: 37fa50b5c3 (このIDを非表示/違反報告)
夢主さんファンクラブ2番!!地獄の番人 - ツルツルピッカーん!!労宮を押すと確かに痛い (2022年8月22日 5時) (レス) @page37 id: 37fa50b5c3 (このIDを非表示/違反報告)
ﾗｳﾙ(プロフ) - 夢主さんファンクラブ2番!!地獄の番人さん» 色々と嬉しくて禿げます（？） (2022年8月21日 15時) (レス) @page36 id: cb2141a780 (このIDを非表示/違反報告)
夢主さんファンクラブ2番!!地獄の番人 - ﾗｳﾙさん作品とか関係ない、やりたきゃやればいいのです✨返信ミスではありませんよｳﾌﾌ♥ (2022年8月21日 8時) (レス) id: 37fa50b5c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：光と慈雨
| 作者ホームページ：http:// http://uranai.nosv.org/gen.php/novel/
作成日時：2022年8月5日 18時
