門番 ページ40
『何であいつらは自分の忘れ物を取りにこないんだよ』
私は目の前にあるテレビとゲームカセット、あとDIOが一昨日公園に落としていったハートのヘアバンドを見てそう叫んだ。
テレンスに至っては、もはや置いていった事を忘れていそうだ。
『あと3日。あと3日経っても取りに来なかったら私が館に返しに行く』
部屋に誰かいる訳でもないのに、まるで誰かに言い聞かせるように私は声を上げた。
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
『………』
はい、3日経ちました！
しかし、彼らは依然現れませんでした。
よって私がわざわざ足を運んで館へ行く事に。
『418£E！？ちょっとそれは高すぎませんか。……え、相場？あー、もうじゃあそれでいいので来てください』
(418£Eは日本円でいう3000円くらい)
テレビを持って歩いてDIOの館へ行くのはキツイので、私は早速電話でタクシーを呼んだ。
が、何故か前よりも値段が高くなっているのだ。
前にこの辺りからDIOの館に行った時は2000円くらいじゃなかった？
エジプトではいきなりこんな相場が上がるのか？
インフレだとしてもギリギリ生活の私にとっては、全く笑えない事だった。
『……配送料絶対に払ってもらお』
そういう強い意志を持って、私はやって来たぼったくりタクシー(仮)に乗りこんだ。
・
現在、昼の11時。
空は前日と同じように雲ひとつ見つからず、冴え渡っている。
私はタクシーの窓から流れていくカイロの綺麗な風景をぼんやり眺めていた。
普通なら、この時間はしっかり仕事のはずだが今日は珍しくお休み。
館に行ってもDIOとは出会いたくないため、昼間に行きたいという私の気持ちと丁度良く予定が合わさったのだ。
DIOは昼夜逆転生活を送っているのだから、昼間に私が館に赴いてもきっと寝ているはず……
「お客さん、着きましたよ」
そんな事を考えていると、あっという間に館に着いていた。
不服だが、捕まりたくはないので一応418£Eはしっかり払った。
『ニートの癖に何でこんな豪邸に住める訳？』
目の前にそびえ立つ、他を圧するがごとき豪勢なお屋敷。
女子だったら1度はこういう西洋のお城みたいな場所に住んでみたいとか思うよね。
門も無駄にバカみたいにデカいし……
『……って、あれ開かない』
無駄にデカイ門をぐっと押してみるが、ビクともしない。
まるで他者の侵入を頑として拒むかのようだった。
『あれ、何で開かないんだコレ』
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わるび - 読み始めました。ふたりも見守るキャラクター達も凄く可愛らしくて、家族が居るのに笑ってしまいました( *´艸｀)素敵な作品を作ってくださり、ありがとうございます！ほのぼのと癒されました。 (2022年9月23日 20時) (
レス) @page50 id: 08dad0f4f2 (このIDを非表示/違反報告)
処刑人 - 夢主さん・・・・頑張れ骨があったら拾っときます。 (2022年8月24日 14時) (レス) @page41 id: 37fa50b5c3 (このIDを非表示/違反報告)
夢主さんファンクラブ2番!!地獄の番人 - ツルツルピッカーん!!労宮を押すと確かに痛い (2022年8月22日 5時) (レス) @page37 id: 37fa50b5c3 (このIDを非表示/違反報告)
ﾗｳﾙ(プロフ) - 夢主さんファンクラブ2番!!地獄の番人さん» 色々と嬉しくて禿げます（？） (2022年8月21日 15時) (レス) @page36 id: cb2141a780 (このIDを非表示/違反報告)
夢主さんファンクラブ2番!!地獄の番人 - ﾗｳﾙさん作品とか関係ない、やりたきゃやればいいのです✨返信ミスではありませんよｳﾌﾌ♥ (2022年8月21日 8時) (レス) id: 37fa50b5c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：光と慈雨
| 作者ホームページ：http:// http://uranai.nosv.org/gen.php/novel/
作成日時：2022年8月5日 18時
