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任務の帰りバーボンが運転する車の中で長い沈黙が続いたが、その沈黙を破ったのはバーボンだった。


「ところでシェリーという組織のメンバーご存知ですか?」


「どうしてそれを私に?」


「組織の裏切り者でジンやベルモットが血眼になって探していると……僕もそれに少々加担しているので、裏切り者の抹殺を得意とするミモザがどうして無関心でいるだろうかと思ったので……」


「彼らも随分懲りないわね……でも残念……あなたが欲しい情報は持っていないわ。私は所詮組織から命ぜられたことしかしないの。私にはシェリーを殺せとも探せとも言われていない……あなた、シェリーの件に対してどういう加担の仕方してるの?」


「いや、まだ調査中で何も分かっていませんが。これから一緒に仕事をするミモザと少し情報共有しておこうかと」


私は無意識のうちに銃口をバーボンの頭部に突きつけていた、私の中の理性が壊れるのは自分でもわかった。情報共有?シェリーが組織に見つかって、殺す命令が私に下ったらどうすればいいの?……ひたすら答えの出ない自問自答が続いて追い詰められ感情的になってしまった挙句の結果だった。


「次に私の目の前でシェリーの話しをしたらどうなるか覚悟なさい、バーボン……もう2度とその口が開かないように脳天ぶち抜いてあげるから」


どんなにバーボンが私とシェリーの関係性を調べようと、何も出てこない。シェリーの研究プログラムに参加していた時はまだコードネームをもらっていなかったから資料にもミモザという文字はいくら探しても出てきやしない。シェリーも私がコードネームを持つ前に組織から逃げ出した。だから、ミモザ(. . .)とシェリーの接点は何一つない。


バーボンside

ミモザに銃口を向けられた。予想外の展開で困惑しながらもポーカーフェイスを貫き通した。なぜ俺に銃口を突きつけたのか、シェリーと何か深い関わりでもあるのか。前もって、調べていたことではシェリーは薬の研究をしていたようだがミモザはそのチームには入っていなかった。だから、彼女との関係性は何もないものだと……俺の情報不足だったか?いやそんなことは……ミモザが感情的に動くほうではないということはよくわかる。だがシェリーの名前を出した途端にこの様だ。


感情的に動けば相手に見透かされると分かっていながら俺に銃口を向けたということはそれ以上に何か知られては困るシェリーとの関係があるということだろう。ミモザが俺に向けた銃口から彼女の言葉が決して冗談ではないことは明らかだった。

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設定タグ:名探偵コナン , 降谷零 , 黒の組織   
作品ジャンル:アニメ
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琳香(プロフ) - さちさん» コメントとご感想ありがとうございます(´-`)こちらこそよろしくお願いします。 (2019年10月19日 23時) (レス) id: f8b1e46d61 (このIDを非表示/違反報告)
さち - おもしろいです。続きが気になりました。よろしくお願いします。 (2019年10月19日 13時) (レス) id: c80821aeaf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:chiharu | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2019年10月13日 23時

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