探偵チームＫＺ事件ノート 恋の決闘は知っている。

遊園地デート！（休憩編） ページ13

「あ、雨。」

アーヤが空を見上げながら言った。

俺もそれにつられて上を見上げた。

先までは快晴だったんだけど、今では黒い雲が多くなってきている。

何でこのタイミングで雨が降るんだよー！

せっかくジェットコースターでアーヤの隣になれると思ったのにぃ！

「この天気じゃ、ジェットコースターは乗れなさそうだな。」

上杉は言った。

やっぱ、みんなそう思っているのかな。

みんなジェットコースターに乗るのを諦めているようだった。

「・・たこ焼き。」

春和もそう思っているようだ。

「乗りたかったなぁ。ジェットコースター。」

アーヤがぽつりとつぶやく。

そんなにジェットコースターに乗りたかったんだな・・。

ここは俺の見せ場だろ！

「みんな、一応行ってみようぜ！まだ乗れないって決まったわけじゃ・・。」

ないから・・と俺が言いかけた瞬間だった。

ピンポンパーンポーン。

アナウンスがかかった。

「悪天候のため、野外の乗り物は全部休止となります。」

・・・。

しばらくの沈黙。

まさかのタイミングでのアナウンスに、みんな驚きを隠せない様子だった。

「アハハハ・・ハハ。」

俺はぎこちなく笑った。

笑いたいわけじゃないけど、なぜか声が出てきてしまう。

「カレーライス食べたい。」

春和が言った。

「今そんなこと言うタイミングじゃないでしょ。」

和樹が少々あきれて言った。

「いや、あっちにカレーライスの店があるから休憩しようって。」

そう言って指を指した先にはフードコートがあった。

今考えてみたら、時刻は１時なのに何も食べていなかったな。

その瞬間、だんだんお腹がすいてきた。

「よし、昼ごはんにしよーぜ！」

俺は言った。

「「さんせーい！」」

みんなは嬉しそうに言った。

フードコートには色々あったけど、俺は迷わずフィッシュカツサンドにした。

意外に思われるけど、案外俺は肉より魚派なんだ。

肉にはあんま良い思い出がなくて・・。

そんなことはさておき、みんなは別々のものを頼んでいた。

アーヤはサンドウィッチ、小塚はハンバーガー、上杉はきつねうどん、黒木はざるそば、岩城はビビンバ、和樹は焼きそば、春和はカレーライス、和弥はたらこスパゲッティを頼んだ。

みんな麺類が多いな・・。

「フィッシュカツサンド、すごく美味しーい！」

俺は言った。

みんな、すごく幸せそうに食べるんだな。

「あ、雨あがったよ！」

アーヤが言った。

さて、遊ぶか！

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