探偵チームＫＺ事件ノート 恋の決闘は知っている。

遊園地デート！（ジェットコースター編） ページ12

今回は、俺と岩城は引き分け。

前半は岩城、後半は俺の勝ちだったから。

「次は、ジェットコースターに行かない？」

小塚が言った。

ジェットコースター・・ねぇ。

正直、ジェットコースターは幼稚園以来だ。

それ以降にも遊園地には来たことあるけど、ジェットコースターには乗らなかった。

それは、幼稚園の時のトラウマがあるからだ。

トラウマのことはあまり話したくないんだけど・・あえて言うなら悲惨だったということは伝えておこう。

「席はどうする？」

アーヤが言った。

俺はアーヤの隣が良い！

だけど、そんなこと絶対あいつが・・。

俺は横目に岩城を見る。

狙ってるんだろうな、岩城は。

「じゃあ、くじ引きはどうだ？」

黒木が提案する。

ナイスだ黒木！

他のやり方ならともかく、くじ引きなら運以外何もいらない。

岩城にアーヤの隣は取らせないんだからな！

「この小さい紙に名前を書いてくれ。そしたら俺が目をつむって紙をとるから、それで席を決めよう。」

「たかだかジェットコースターの席順なのに面倒くさいな・・。」

和弥が言った。

確かに、それは言えてる気がするかもしんない。

俺は紙に“若武”と書いた。

どうか、アーヤの隣になれますように・・。

「さて、くじを引くぞ。」

黒木は目をつぶりながら言った。

１番目に出てきたのは、和樹のカードだった。

「え！僕が１番前なのぉー！１番怖いとこじゃーん！」

２番目に出てきたのは、小塚のカードだ。

「僕も１番前か。和樹の隣だね。」

「うん。よろしくねぇ！」

３番目に出てきたのは、黒木のカード。

「このジェットコースターって写真撮られるのに、俺が２番目でいいのかなあ？」

まあ、このメンツで１番の長身だからな。

そして４番目は・・。

なんと、岩城のカードだった。

「俺も２番目かぁ。隣だな、黒木。」

「ああ、そうだな。」

岩城の目がどことなく悲しんでいるようだった。

５番目は、俺のカードだった。

アーヤが隣になりますように！

俺は強く祈った。

「６番目は、アーヤのカードだ。」

黒木が言った。

よし！

俺は心の中でガッツポーズを決めた。

そして、岩城に向かってドヤった。

たかだかジェットコースターの席順じゃないかって思うだろう。

しかし、そういうささいなことでも、近づくチャンスになるのさ。

今回の勝負、俺がもらったな。

と、思っていたのに。

その矢先何が起きたか、予想できるか？

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