24日目 ページ37
小南「え…、どうしたの？本当に言ってる…？」
木崎「嘘をついているようには見えないが。」
知らない人が、玉狛に沢山居た。
悠ちゃんの姿は何処にもない。
もしかして、泥棒とか。悪い人だったりして。
『あ、あの…』
小南「とりあえず迅に知らせなきゃ！とりまる、あんた連絡しなさい」
烏丸「してますよ今」
迅って、誰のことだろう。
私か、悠ちゃんの事だよね。
考えても考えても分からなかった。
とりあえず座りなさい、とお姉ちゃんに言われて、
私は怖くて 言う通りに座った。
そこから、黙りを決め込んで数十分後。
玄関が開いた音がして、ドタバタ走る音が聞こえて。
リビングの扉を強く開けたのが見えると、
いつもとはどこか違う悠ちゃんがそこにいた。
『悠ちゃん……！！！』
ソファから降りて、駆け寄るもいつもの悠ちゃんでは無い。
背は高いし、髪もなんか違う。
あと、最上さんのサングラスを、悠ちゃんが持っていた。
迅「はーーっっ……疲れた……んで、なにこれ、どういうこと…？？」
しゃがみこんで、私を優しく抱き寄せる悠ちゃん。
お姉ちゃんたちの方を向いていたけれど、みんなが"さぁ"と分からないポーズをしているのをみて、
悠ちゃんがこっちを向いた。
『悠ちゃん……？』
迅「あぁ、うん。おれだよA。」
不安げに悠ちゃんを眺める私を、そっと撫でてくれる。
大丈夫、みんなおれの友達だから。
そう言いながら、私をひとまず宥めた後
迅「座ろっか。」
そう言って私の手を引いた。
悠ちゃんじゃないのに、悠ちゃんだった。
迅「なんにも覚えてないの？」
『うん。』
大きな悠ちゃんのお膝の上に乗せられて、私は質問される。
迅「参ったな、原因が分からないんじゃどうしようもないし…。」
頭を抱え、うーーんと悠ちゃんが唸る。
烏丸「さっき小南先輩が"トリオン体"って言ってましたけど、本当にそれってトリオン体なんスかね。」
迅「あー。どうだろ、A。スコーピオン出せる？」
すこーぴおん。聞いた事のない武器の名前に困惑する。
『すこーぴおん、は、分かんないけど。孤月ならあるよ』
孤月を選択して見せてやれば、悠ちゃんは凄くびっくりしていた。
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作者名：いちごおれ?? | 作成日時：2023年2月20日 23時
