4話 ページ5
彩side
氷月「お前さ、自分で蒔いた種だろうが。それをうるさいで済ませるのは違うだろ」
氷月の言葉に俺はため息をつく
『やっぱり、KZに手紙を出したのはお前らか』
あの字は、間違いなく氷月のものだった
まあ、多少筆跡は変えてあったが
そのおかげで俺はあの手紙が本物だと確信できたんだ
俺の問いにザンは小さなため息をつく
ザン「KZに出したわけじゃないぜ。あくまでも若武和臣宛てだ」
その言葉に俺はお返しのように、フッと笑う
『5、6名程度のご友人なら歓迎しますって時点で、明らかにKZの事を意識してるだろ』
この際、俺に黙って実行したって事はどうでもいい
『で、こんな事した理由は?』
KZの事は嫌という程聞かせている
KZが発足するずっと前からApexは活動していたし、KZの入団についてはちゃんと説明していた
それが今になって興味を抱いたなんて、不自然だろ
3人は一瞬、目で会話をしてから俺の問いに答える
氷月「別に、嘘ではない。真実を書いてないだけだ。実際、KZには興味を抱いていたし」
氷月は聞き方によっては言い訳にも聞こえる前提を言ってから、本題を話し始める
氷月「正直、今でも信じられねーんだよ。お前、あれだけ目立ちたくないって言ってただろうが。なのにあんな奴らと一緒に居たら嫌でも目立つだろ」
その言葉にザンも朔夜も頷く
確かに、俺は習慣のように目立つことを避けようとしている
それが突然、目立つような行動を起こしたら、不自然なのは間違いない
氷月「KZ発足から、お前の真意を探ろうと観察していた。だが、ずっとわからなかった。だから今回、探偵チームKZとしての顔を間近で見させてもらいたい」
ザン「それに、なんだかんだあいつら面白そうだし。他の探偵チームとの交流があったっていいだろ。」
3人の目には、俺への信頼があった
なるほど、KZへの興味以上に、俺が付き合っている友人に興味があるのか
俺はKZに出会う前、友人と言えばこの3人しか居なかった
まあ、正確に言うと友人ではないのだが……
だから、KZが特別な存在だと認識したらしい
『……わかった。じゃあ当日、俺はKZとして向かうからな』
KZは俺に取っての生きがいだ
来週になったらそれは3人にも伝わっているだろう
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HIRU - 更新ありがとうございます! 続きがでて、嬉しいです(人*´∀`)。*゚+ (2020年10月14日 16時) (レス) id: 5e35832e7d (このIDを非表示/違反報告)
HIRU - 最高に面白かったです!! (2020年10月1日 17時) (レス) id: 25cdd64a13 (このIDを非表示/違反報告)
舞(プロフ) - 更新、ありがとうございます! とても面白いです! (2020年3月30日 15時) (レス) id: b3e83051c6 (このIDを非表示/違反報告)
舞 - 更新待ってます! 続き、楽しみです (2020年3月27日 10時) (レス) id: f75b931708 (このIDを非表示/違反報告)
未胡成(プロフ) - ヤッバイ笑ニヤニヤが止まんないくらい面白いです。応援しています!頑張ってください! (2020年3月26日 0時) (レス) id: 834fae0dd3 (このIDを非表示/違反報告)
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