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「残念ですが、貴方の本丸の刀剣はこれからどんどん消えていきます」



無機質な声でそう告げられたのは、今から約一時間前の事



何でも私の本丸に不具合が生じたようで、
刀剣達がどんどん消えていくらしいのだ




私は静かにそれを聞き、本丸へと重い足取りを進めた
私の気分を表していたのか、外は雨が静かに降っていた





「只今戻りましたよ」



玄関先で傘の雨水を払い、
いつも通りを装って声を出す





「おかえりなさーい!」と
声を上げたバタバタと短刀達がお出迎えをしてくれる


「こら、廊下は走ると危ないですよ。
主、お帰りなさい」


「主、お帰りなさい!
お土産は?」



「うん、お迎えありがとう。
いち兄も、お疲れ様。

加州、お土産は赤いチェックのマフラーだよ!
あと、乱には朱色とクリーム色のシュシュ。

他のみんなには大福と羊羹だよ!」


紙袋を一旦いち兄に渡すと、短刀達を引き連れて大広間に行く



「ただいま、皆さん。
では、夕餉にしましょうか!
…歌仙、あとで私の部屋に」



「ああ、分かったよ主」


私は蛍の隣に座り、手を合わせる






「では、手を合わせて…


いただきます!」









そう言うと、周りも続いていただきます、と言う




その後は皆でお茶を楽しみ、夜が更けた…

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作者名:なゆらー | 作成日時:2017年12月27日 17時

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