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「や、ちょ…本当に、やめ、て!」
「えー、僕のケーキなのに食べちゃダメなの?」
それに、続きは帰ってからねって言ったよね?
再び耳元でそう呟かれ、耳から身体全体に電気が走ったかのような感覚に陥った。
「Aって本当に耳弱いよねー」
「分かってんなら、やめんさいっ…!」
「もっと可愛いA見たいから、やめない」
どうにもこうにも手がつけられなくなってしまって、私はそのまま祥彰に食べられる羽目となってしまった。
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「もー、私もケーキ食べたかったー…」
「ごめんごめん、ついAが可愛くて、さ」
しっかり私は祥彰に食べまられてしまったのだが、私はケーキを一口も食べておらず少し拗ねる。折角美味しそうなケーキ見つけてきたのに…
「でも、まぁ…今日は祥彰の誕生日だし。いつも甘えん坊だけど、今日くらい甘々に甘えさせてあげる」
「やったー、A大好きー」
えへへ、と照れ笑いながら祥彰が私に抱きついてくる。それに応えるかのように私も祥彰に抱きつく。お互いの肌と肌が触れ合って、今更だけどドキドキする。
「ね、A。」
「ん?なあに?」
「今日はさ、朝ちょっとAのこと困らせちゃったかなって少し反省したんだけど…僕のこと、嫌いにならないでね…」
顔を少しあげて祥彰の顔を覗き込むと少し不安そうに揺れる瞳に、私は思わず彼の頬を手で優しく包み、そっと唇を重ねた。
私からキスをすることがほぼ無いだけに今の状況に少しついていけない。そんな顔をしている祥彰が可愛くって仕方なかった。
「私にこんな事させるくらい、私に愛されてるってもっと自信持ちなさーい」
「っはは、ありがとうA。僕もAのこと愛してるよ。」
お誕生日おめでとう、祥彰。
あなたが生まれてきてくれて、本当に良かった。
これからも、君にありったけの愛を─────
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(後書き)
ymmtさん、お誕生日おめでとうございますっ!
現実世界に合わせて月曜日にしてみました。
ココ最近qkメンバーの誕生日が、続いていてsgiさんとizwさんはすっぽかしてしまって、本当にごめんなさい(土下座)
丁度長編では、彼がなんとも可哀想な立ち位置の為短編では存分に甘えさせてあげたい。と、作者なりに甘々に、仕上げてみました…
いつも読んでくださる方、はじめましての方
ここまで読んでくださりありがとうございます!
最後にymmtさん、お誕生日おめでとうございます!!
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作者名:りんご | 作者ホームページ:
作成日時:2020年5月29日 14時