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君の名前を僕に下さい / all ページ15
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izw
漸く「QuizKnock」も軌道に乗ってきた。ここまでこれたのは、立ち上げ当初メンバーやライター、YouTube制作、エンジニア、その他支えてくれた人達のお陰でもあるが俺個人としてもう一人感謝したい人物がいた。「A」大学入学してから付き合っている彼女、Aだ。「なにー拓司」「ちょっとこっち来て」「今、手が離せないんだけどー」「ごめん、大事な話なんだ」俺が人としてここまで成長出来たのはやはり彼女が傍で支えてくれた事が大きい。そんな彼女に今日は一世一代の…「なに？大事な話って…」「これ、なんだけどさ」エプロンで手を拭きながらこちらにやってきたAは目の前に差し出された小さな黒い箱を見てそれはそれは目を大きく見開かせた。何せ今まで、未来の話はしてこなかったし「え、これ…って…」「中開けてみて」彼女の手が小刻みに震えているように見えた。俺の握り拳も心做しか震えた。「うそ…今までそんな気ないと思ってたのに…」「あえて見せてこなかった。しっかり独り立ちしてAを支えられるって確信持ててなかったから」小さな箱からはそこまで大ぶりでも無いかもしれないが確かに輝きを放つひとつの指輪が。「俺と、結婚してくれませんか」「……よろこんでっ！」
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作者名：りんご | 作者ホームページ：
作成日時：2020年5月29日 14時
