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▼Day.50 ページ32

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糸は紡いで解けて


結んで絡みついて


そうして記憶を浮き彫りにさせて。






「…………は、」






こんなんあったかー?と二人がそれを覗き見る後ろで、手に持ったピアスを胸元でぎゅうと握りしめた。


小さく吐息が漏れる。





「ダイイングメッセージ、とか?」


「馬鹿やめろよ…!事故物件じゃないだろ…!!」


「だよなー。夢遊病の独歩ちんが書いたとしても流石にこれは違うよなあ」


「わざわざソファーの下に?それに言葉の意味が分からん。
最初の二つはたぶん……花の名前だ。



あと、オオサカ?」




「っ。」





どうしよう、どうしたら、苦しい、


きゅうと、心臓が掴まれたように縮む。





あの字を知ってる。


サインのような細く軽やかな筆跡。



流れるようにさらさらと、


それでいて整っているのに遊び出しそうな彼のような。






────いつも──さんに優しゅうしてくれるお礼や。






「………A?どうした?顔色が、」
「へ、」


「うわ!?独歩ちんと同じくらい真っ白だぞ!?とりあえず座って!」
「………俺の顔色いつもそんなに悪いのか」






大袈裟なくらい焦った顔で私を座らせる一二三さん。
水を持ってくると駆けていった後ろ姿に申し訳なく思った。





「大丈夫か…?」
「はい……緊張が解けた、だけだと」






そうだ。きっと昼間の疲れだ。






(知らない。オオサカなんて、知らない……っ)






それでも何かが身体中を駆け巡る。


不安や戸惑い。


言い表せない感情と私を呼ぶ男の声。





Aちゃん、Aちゃんって馴れ馴れしく。



髪を撫でて頬を撫でて、甘い声で笑いかけて、



そうやって小指をそっと絡ませて。





「ほらA、水だ。飲めるか?」
「すみませ、」





その時だった。


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るる(プロフ) - 簾さん» 簾様、誤字のご指摘ありがとうございます。該当のページは修正させて頂きました。また何かお気づきの点ございましたらご報告頂ければ幸いです。 (2022年8月16日 22時) (レス) id: b70bae4cdb (このIDを非表示/違反報告)
- day46の最後、るるって作者様のお名前ですか…? (2022年8月16日 21時) (レス) @page21 id: 7996fa9caa (このIDを非表示/違反報告)
るる(プロフ) - 朱鳥さん» 朱鳥様コメントありがとうございます。星評価足りないなんてとても嬉しいお言葉ありがとうございます。いよいよ二人の新展開が始まりました!今後とも更に楽しんで頂けるよう頑張りますので乞うご期待ください。サイト開設しましたらまた告知させて頂きます。 (2022年1月6日 10時) (レス) id: b70bae4cdb (このIDを非表示/違反報告)
朱鳥(プロフ) - 更新お疲れ様です。どんどん引き込まれていく展開で毎回ハラハラドキドキしてます。たくさん押したいのに星の評価が足りないくらいです。サイト開設されましたら是非、そちらも見に行かせていただきたいです。 (2022年1月5日 0時) (レス) @page46 id: 53a215b2a7 (このIDを非表示/違反報告)
るる(プロフ) - なっつさん» なっつ様コメントありがとございます。過去作まで何周もして頂いてとても嬉しいです!今後とも続きを楽しみにお待ちください!お気遣い頂きありがとうございます。なっつ様もお身体に気をつけて。サイトも開設しましたら告知させて頂きます! (2022年1月3日 10時) (レス) id: b70bae4cdb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:るる | 作成日時:2021年11月15日 21時

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