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▼tragic.56 ページ17

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「ああ…どないしよA!!さ、酒が切れて緊張してきて、あかん!!!」
「盧笙さん落ち着いて!!自信持って!」



ステージ袖まできて緊張マックスの盧笙さん。薄暗い照明でも分かるくらい顔を白くして私の後ろに隠れる。

いやいや押さないで押さないで。私出場者じゃないから!




「少しくらい酔ってた方がいいんじゃねえか?酒買ってくるか」
「迎え酒にも程がある…」
「相変わらず零の提案はいかついわ〜」

「簓なんとかしなさいよ。元相方でしょ」
「あ、そらA狡いで」




自分も元マネージャーやん、という彼に盧笙さんを押しのける。緊張モードに入った盧笙さんを説得する姿は、まるでネガティブモードの独歩さんを慰める一二三さんにそっくり。





「────……、」



「ええか盧笙!まずは深呼吸や!」
「お、おう!せやな…まずは落ち着かんと、」

「ほないくで!せーの…!ひっひっふー!」
「って吸ってへんやないか!出す奴やこれ!」
「はっはっは!ええ調子になってきたやん!」





うん。簓もいつもの調子だ。もうさっきの憂いた表情もない。




「嬉しそうだな嬢ちゃん」

「…うん。嬉しい、かな」




肩を組んで笑い合う二人を見て安心したように息が溢れる。





「零さんが言った通りだと思う。どうせ最後は一人なら少しでも長くみんなと居たい。私にとって大事な人ってみんなだもん」





みんなといるのが楽しい。それも全部簓のおかげ。




私ひとりでは決して出会うことがなかった二人。
二人だけじゃない、他のディビジョンの全員がそうだ。




「零さんが何か隠し事してるくらい二人も分かってるよ」
「……まいったねこりゃ」
「どうせ想定内でしょこれくらい」




ニコチン不足か、零さんは口元に手を当てる。
次の煙草は至福の一服になることを願って。





「ちょいそこー!何二人でこそこそ話してんっ!」
「わっ、ちょっと簓重い!!」
「おいおい嬢ちゃんが潰れちまうぜ」

「Aは俺に殺されんなら本望やて」
「言った覚えはない!」

「やめんかアホ。Aは女の子なんやから優しくせえ」
「……盧笙さんっ…!」
「あ!なんで盧笙にときめいてんねん!!簓さんには!?」





視界の端っこで零さんが笑う。
その表情は今までみた零さんの笑顔の中で、一番本心のようだった。


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るる(プロフ) - 八守葵さん» 葵様ありがとうございます!無事に完結して良かったです!これからも二人仲良く過ごしてくれると嬉しいですね!これからも応援宜しくお願い致します。 (2021年9月24日 9時) (レス) id: 5e72f07573 (このIDを非表示/違反報告)
八守葵(プロフ) - 誕生日の前日ってことは今日ですよね?!完結と誕生日おめでとうございます!難しい言葉凄く知ってるから年上の方かな?白膠木さんと夢主ちゃんの関係性の名前が変わっただけで誕生日の祝い方は同じ何だろうなと思う今日この頃。作者様にとってより良い日が続きます様に! (2021年9月23日 5時) (レス) @page40 id: e7d640d42f (このIDを非表示/違反報告)
るる(プロフ) - 八守葵さん» 葵様コメント有難う御座います。長かったですね!漸くここまで書けたと嬉しくなりました!きっと盧笙さんは号泣です(笑)ぜひエピローグまで読んで楽しんで頂けたら嬉しいです!こちらこそいつも応援ありがとうございました!他作品でもぜひ宜しくお願い致します。 (2021年9月22日 14時) (レス) id: 5e72f07573 (このIDを非表示/違反報告)
八守葵(プロフ) - やっと……やっと実った…っ!白膠木さん、長年の想い届いて良かったねぇ!どついたれ本舗四人でならきっとどんなことも乗り越えられる!だから死が2人を別つまで…って誓ってキスして躑躅森さんに感涙して欲しい。作者様、こんな素敵な物語紡いで下さってありがとう! (2021年9月20日 14時) (レス) id: e7d640d42f (このIDを非表示/違反報告)
るる(プロフ) - 八守葵さん» 葵様コメント有難う御座います。いつも笑ってるのは不安を隠すためだったら…っていうのは妄想ですが、絶対無敵じゃない白膠木さんもいいかなと思いました。お互いを想って応援できるようになった二人に乞うご期待を! (2021年9月6日 10時) (レス) id: 5e72f07573 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:るる | 作成日時:2021年8月19日 23時

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