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『ちなみに彼はね、こっちでの仕事は全部辞めて、田舎に戻るそうだよ。この業界に戻ってくることはまず無いだろうな。』
「えっ…」
『というわけで。君たちはもう何も心配しなくていいから、今度のライブに全力を注ぎなさい。ライブが終わったらすぐに新曲の打ち合わせもあるからね!』
ひらひらと手を振って去って行こうとするジャニーさんを、宮田が慌てて引き止める。
『新曲って…俺らの処分は…』
『えっ?何かあったの?』
『いや…何かって…』
『いやー最近物忘れが酷くてさぁ、』
宮田とタマの言葉に、すっとぼけた返事を返すジャニーさん。
状況が掴めず唖然としていると、ジャニーさんは小包みを掲げ
『コレさえ無ければ、いくらだってごまかしは効く。ボケたフリは得意なんだよ』
そう、悪戯っ子のように笑った。
こうして、オレ達を苦しめ続けた一連の騒動は夢だったんじゃないかって思うくらい、あっけなく幕を閉じた。
ーーーーーーーーーーーー
再度、7人きりになった部屋。
みんな黙ったまま少しずつ状況を飲み込む。
_オレら、この先も一緒にいていいんだ…
_また、これからも一緒にステージに立てるんだ
本当は飛び上がりたいくらい嬉しいのに、複雑に絡む感情が邪魔をする。
解散しなくて良くなったからといって、
あいつがオレらの前からいなくなったからといって、
みつやみんなが傷付けられた過去は変わらない。
それなのに、あいつは何の裁きも受けずにこれからも普通に暮らすんだ
考えれば考えるほど、どうしても納得できなくて…
黒い感情に取り込まれそうになる。
でも、当のみつは少し悲しそうな目をして
“もう終わったんだよ”って笑った。
・・・
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mini7(プロフ) - kkeeさん、コメントありがとうございます(=´∀`)♪ 素敵なお話だなんて…(。-_-。)泣 嬉し過ぎます! みっくんsideの方は、打って変わって辛いシーンが続きますが、こちらも見守ってもらえると嬉しいです!今後ともよろしくお願いします♪ (2016年8月27日 23時) (レス) id: 7c7051b57e (このIDを非表示/違反報告)
kkee(プロフ) - mini7さん、こんばんは。胸がきゅうっとしながら感動しながら読ませて貰いました。素敵なお話をありがとうございます。みっくんサイドのお話もいよいよ…となり目が放せなくて。どちらもほんとに入り込んでしまいました。想いが通じて良かったです。 (2016年8月27日 22時) (レス) id: 0990e7aceb (このIDを非表示/違反報告)
mini7(プロフ) - かりんさん!( ´ ▽ ` )♪コメントありがとうございます!!喜んでもらえて私も嬉しいです♪♪ずっと読んで下さってありがとうございます♪ そろそろ2人も素直になりますよ…!最後まで、どうぞお楽しみ下さい♪ (2016年8月27日 21時) (レス) id: 7c7051b57e (このIDを非表示/違反報告)
かりん(プロフ) - 番外編嬉しいです!でも早速みっくんピンチ( ;´Д`)2人の素直に寄り添いたいのに気を使って離れてしまう感じが凄く2人らしくて切ないです (2016年8月27日 11時) (レス) id: 6394949c3a (このIDを非表示/違反報告)
mini7(プロフ) - MONEさんっ!お久しぶりです!!もちろん覚えてますよー(=´∀`)人(´∀`=) すっかりお休みしちゃってたんですが、待ってて下さってありがとうございます(。-_-。) 番外編はこのままラストまでノンストップで行きたいと思ってますので、是非お付き合い下さい♪ (2016年8月26日 0時) (レス) id: 7c7051b57e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:mini7 | 作成日時:2016年5月1日 17時