君の背中に伝えたかった想いは

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《横尾side》




ー『お待たせーっ♪』


続いて大きな鍋を持ってきた健永が“ジャーン！！”という効果音付きで蓋を開ける。

鍋の中を覗き込んだメンバーの顔が一瞬にして凍りついた。



『…』


『……。』


『なにコレ…やば。』



『これはねー、豚足！
コラーゲンがいっぱい入ってるから、お肌プルプルになるよー♪』


にこにこと可愛らしい笑顔で語る健永とは裏腹に、そのあまりにも生々しい見た目にみんなの表情が引きつった。


『なんか…こいつの生きてた頃が想像できるよね…』


『おい、ヤメろ。』


正直すぎる宮田の感想に、タマの攻撃が飛ぶ。


そんなメンバーの反応を気にも止めず、コラーゲンがいかに肌に良いかを興奮ぎみに説明する健永。

そんな最年少の姿を、やれやれ仕方ないなといった表情でみんな暖かく見守った。



俺が作ったのは、食欲が無くても食べれるよう、野菜がいっぱい入った横尾家特製ミネストローネ。


さっそく一口味見したみつが、

『うん！うまい！！！』

って、満面の笑顔を見せてくれる。




『おかーさん！オレにも入れてー！』


『オレにーばん♪』


『わた、俺の具材いっぱい入れてね♪』

『俺も〜♪』


『あぁっ！ズルい！！』



そう口々に言っては俺の前に列をなす。

行儀よく並んで自分の順番を待つ姿は、
もはやホームパーティーっていうより合宿だな…






『＿で、ガヤさんのは？♪』


健永の言葉に促されて、太輔が遠慮がちに持ってきたのは透明のグラスに注がれたミックスジュース。

一つ一つに綺麗にミントの葉が添えられて、メンバーカラーのストローとコースターで彩られていた。



『…ん！マンゴー！？』


一口飲んだみつが、くりくりとした目を輝かせて太輔に尋ねる。


『…ん…』


恥ずかしそうに目を伏せた太輔は、愛想なくそう答えたけど、

お腹に優しいヨーグルトやみつの大好きなマンゴーを選んでいるあたり、みつの事を大切に想う気持ちがそこからは溢れ出していた。



本人にも、その想いはしっかりと伝わったのだろう。

グラスを見つめてふふっと嬉しそうに笑うと



『うまーい！！！』

って言って、

半分くらいを一気に飲み干した。


そしてその反応に、太輔の横顔がほっとしたように緩んだのがわかった。




・・・

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