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ギターをケースに詰めて帰り支度をしていると、後ろにあったソファーに腰掛けた先生が口を開いた。




『_藤ヶ谷くんはさ、好きな人いるの?』



「…えっ!?」



『ははっ!ごめんごめん!
アイドルにこんなこと聞いちゃいけないよな!
…何だか君の演奏がね、すごくせつなく聞こえたもんだから。』




「…っ…はは…そうですかね…」




何と答えていいかわからず、引きつった笑顔を浮かべる。




『恋をしている人の演奏ってすごく良いよ。
それが両想いだろうと片想いだろうと、誰かを愛おしく思ってる人の音には色がある。

それが、素晴らしい音楽を作り出すんだな。』



うんうんと頷きながら、先生が嬉しそうに話す。


俺は何とも言えない気持ちで、じっと手元のギターを見つめていた。





『…オジさんの独り言だと思って聞いてね?』



そう前置きすると、先生が続けた。



『もし君が、今、誰かに伝えたい想いがあるなら、なるべく早く伝えるべきだ。
いつも近くに居るからといって、大切な言葉を伝える事を怠けちゃいけないよ?

今日、すぐ隣に居る人が
明日には手の届かないところに行ってしまうことだってあるんだから。』





その言葉にはっとして、顔を上げる。




そういえば…




先生の奥さん、去年亡くなったって、誰かが言ってた_




その愛しい人を思い出すような、せつない瞳に

胸がきゅっと苦しくなる。





俺は先生の目をしっかり見つめて


「はい。」と、答えた。






・・・

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設定タグ:藤北 , キスマイ , ニカ北   
作品ジャンル:タレント
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mini7(プロフ) - み。さん» 嬉しいコメントありがとうございます!投票済と言われても、星を押して下さるその気持ちだけで、胸がいっぱいです(T_T)これからも楽しんでもらえるよう頑張ります! (2016年2月17日 0時) (レス) id: 7c7051b57e (このIDを非表示/違反報告)
み。(プロフ) - お話の書き方が物凄くお上手でとても面白いです!更新される度に星押してます!(投票済ですって毎回言われますが笑) (2016年2月16日 3時) (レス) id: f318d2817d (このIDを非表示/違反報告)
せり(プロフ) - mini7さん» 大丈夫ですよ〜♪藤北ちゃんはこうやって大きくなっていくんですから♪続き、まってます! (2016年2月5日 19時) (レス) id: 2f1917c8c0 (このIDを非表示/違反報告)
mini7(プロフ) - せりさん» せりさん、ありがとうございます!藤ヶ谷さんちょっと嫌な役回りをさせてしまっています…。ファンの方が気を悪くされないと良いのですが…汗(・_・; 今後ともよろしくお願いします! (2016年2月5日 14時) (レス) id: 7c7051b57e (このIDを非表示/違反報告)
せり(プロフ) - mini7さん» たいぴー、すごい発言でしたね…。みっくんとたいぴー、なかなおりはやくしてほしいです!続き、まってます! (2016年2月3日 20時) (レス) id: 2f1917c8c0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:mini7 | 作成日時:2016年1月27日 0時

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