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ー『北山君、ちょっといいかな？』
ある日の撮影の合間、ライブ演出スタッフの曽根さんが楽屋で待機中の北山に声をかけた。
どうやら別の仕事でたまたま同じスタジオにいたみたいだけど…
最近、こうやって北山だけが呼ばれることが多い。
曽根さんは今回、俺らのサポート役としてついてくれているけど
実は業界の中ではかなり有名な人で
まだ40前だというのに、
第一線で活躍するその確かな実力や、穏やかで落ち着いた大人の雰囲気は
男の俺から見ても格好いいなと思える程だった。
＿そりゃあ、俺よりあの人の方が頼りになるよな…
そんなみっともない嫉妬心に
自分自身、嫌気が差す。
今だ “ごめん” の一言すら言えないくせに…
しばらくするとガチャッとドアが開いて、
ニカが個人の撮影から帰って来た。
『…あれっ？みつはー？？』
『なんか曽根さんに呼ばれて出てったよ？』
帰ったと同時に発したニカの問いかけに、健永が答える。
『えーっまた！？オレの許可もなく！！？』
ぷりぷり怒った様子のニカ。
『なんでニカの許可がいるんだよ…』
呆れ顔の健永が、言葉を返す。
『みつはオレのなの！』
『…いや、違うやろ！』
大好きなお兄ちゃんを取り合うような2人のやりとりが微笑ましくて笑みが溢れる。
ほんと、ニカの素直さが羨ましいよ…
そんな中、ふっと感じた違和感＿
いつもならこんな時、一緒になってギャーギャー騒ぐはずの宮田が
俺の正面のソファーに座ったまま、今日の撮影の資料をじっと見つめていた。
ニカと健永のやりとりに気付いてすらいないのか…
そのいつもとは違う思い詰めた表情に、少し心配になって声をかけた。
「みや。」
『……』
「宮田！」
びくっと体が跳ねて、目を丸くした宮田が俺の方を見る
『あ…、ごめんガヤさん…。何…？』
「いや…。どうした？どっか具合でも悪いの？』
『そんなことないよ！ちょっとボーッとしちゃってただけ…。ごめんね！』
そう、ぎこちない笑顔で答える宮田。
何だか腑に落ちなくて、いつも一緒にいるタマなら何か知ってるかと俺の左隣にいたタマに目線を向ける。
するとそこには、宮田と同じように思い詰めた表情で俯くタマの姿があった。
＿ケンカでもしたのかな…？
そう思った俺は、それ以上触れず
しばらく様子を見ることにした。
ふたりはその後も一切言葉を交わさなかった。
・・・
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mini7(プロフ) - み。さん» 嬉しいコメントありがとうございます！投票済と言われても、星を押して下さるその気持ちだけで、胸がいっぱいです(T_T)これからも楽しんでもらえるよう頑張ります！ (2016年2月17日 0時) (
レス) id: 7c7051b57e (このIDを非表示/違反報告)
み。(プロフ) - お話の書き方が物凄くお上手でとても面白いです！更新される度に星押してます！(投票済ですって毎回言われますが笑) (2016年2月16日 3時) (レス) id: f318d2817d (このIDを非表示/違反報告)
せり(プロフ) - mini7さん» 大丈夫ですよ〜♪藤北ちゃんはこうやって大きくなっていくんですから♪続き、まってます！ (2016年2月5日 19時) (レス) id: 2f1917c8c0 (このIDを非表示/違反報告)
mini7(プロフ) - せりさん» せりさん、ありがとうございます！藤ヶ谷さんちょっと嫌な役回りをさせてしまっています…。ファンの方が気を悪くされないと良いのですが…汗(･_･; 今後ともよろしくお願いします！ (2016年2月5日 14時) (レス) id: 7c7051b57e (このIDを非表示/違反報告)
せり(プロフ) - mini7さん» たいぴー、すごい発言でしたね…。みっくんとたいぴー、なかなおりはやくしてほしいです！続き、まってます！ (2016年2月3日 20時) (レス) id: 2f1917c8c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mini7 | 作成日時：2016年1月27日 0時
