16 ページ17
・
_「………ダメなんだよ…」
『…?』
「嫌いなんだ、北山のこと。
だから_」
『嘘。』
「嘘じゃない…」
『嘘だよ。』
「だから嘘じゃないって!」
『……』
「…っ…なんでっ…!」
『_俺の親友は、嫌いな人を傷つけるためにあんなこと言う奴じゃない。』
「……っ」
渉の真っ直ぐな瞳に俺が映る。
『太輔があんなこと言ったのはさ…
悲しかったからでしょ?
本当はみつに頼って欲しかった。どんなことも1番に相談して欲しかった、だから_』
「違う…!」
『太輔は何をそんなに怯えてるの?
周りが何を言ったって、太輔とみつは今までもずっと支え合って来たし、これからだって…』
「違う!!」
ーわた、それは違うよ。だって…
「北山はもう…」
ー“俺のことなんて必要としてない”
そう言おうとして顔を上げた瞬間、驚いたように目を真ん丸くした渉と視線がぶつかった。
頬に暖かい水滴が流れるのを感じる。
『太輔…』
「………渉は残酷だね…」
ーこんな気持ちに気付かせるなんて
気付きたくなかったんだ
伝えられるはずもないこんな想い…
ずっと知らないふりをして、
決して誰にも気付かれないように
そう、上手くやっていけると思ってた。
だって…
認めてしまったら辛いだけでしょう?
叶わない願いばかり溢れて、
苦しむだけでしょう?
けど、意思とは裏腹に溢れ続ける涙が、
俺にこれ以上目を逸らすことを許さない
_ぎゅっ…
優しい温もりが俺を包んだ。
傷みから守るように、渉が俺を抱き締めてくれる。
その身体は少し震えていたけど、ひどく安心できるその温もりに
全身の力がふっと抜けるのを感じた。
渉はそれ以上何も言わなかった
・・・
803人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「Kis-My-Ft2」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
mini7(プロフ) - み。さん» 嬉しいコメントありがとうございます!投票済と言われても、星を押して下さるその気持ちだけで、胸がいっぱいです(T_T)これからも楽しんでもらえるよう頑張ります! (2016年2月17日 0時) (レス) id: 7c7051b57e (このIDを非表示/違反報告)
み。(プロフ) - お話の書き方が物凄くお上手でとても面白いです!更新される度に星押してます!(投票済ですって毎回言われますが笑) (2016年2月16日 3時) (レス) id: f318d2817d (このIDを非表示/違反報告)
せり(プロフ) - mini7さん» 大丈夫ですよ〜♪藤北ちゃんはこうやって大きくなっていくんですから♪続き、まってます! (2016年2月5日 19時) (レス) id: 2f1917c8c0 (このIDを非表示/違反報告)
mini7(プロフ) - せりさん» せりさん、ありがとうございます!藤ヶ谷さんちょっと嫌な役回りをさせてしまっています…。ファンの方が気を悪くされないと良いのですが…汗(・_・; 今後ともよろしくお願いします! (2016年2月5日 14時) (レス) id: 7c7051b57e (このIDを非表示/違反報告)
せり(プロフ) - mini7さん» たいぴー、すごい発言でしたね…。みっくんとたいぴー、なかなおりはやくしてほしいです!続き、まってます! (2016年2月3日 20時) (レス) id: 2f1917c8c0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:mini7 | 作成日時:2016年1月27日 0時