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*story78 昌信side ページ29

城に帰ると、信玄様が明るく出迎えてくれた。

信「おう!遅かったな!」

昌「すみません信玄様。ただいま帰りました」

貴「…ただいま」

明らかに様子のおかしい彼女を見て、信玄様は僕を見た。

信「なにかあったのか?」

昌「まぁ…。はい」

昌「あれ?二人とも遅かったね」

昌豊も現れ、彼女の様子がおかしいことに気づいたようだ。

昌「…どうしたの?」

昌豊は優しくAちゃんに声をかけた。

貴「っ……」

すると彼女は、昌豊に飛びついた。

貴「今回は私…悪くないもんっ…!!」

昌「えっ…?」

信「昌豊、そいつを頼んでもいいか?」

昌「はい。…ほら、縁側に行こう?」

貴「っく……」

今にも泣き叫びそうなAちゃんを連れ、昌豊は苦笑を浮かべ去って行く。

信「…それで、なにがあったんだ?」

信玄様は真っ直ぐに僕を見て問いかけてきた。

昌「実は…」

先刻の出来事をそのまま話す。

信「そうか…。あいつは命に関して敏感で、とても神経質だからなぁ」

昌「僕のせいで彼女に辛い思いをさせてしまいました…」

信「それは違うぞ昌信。お前のせいじゃない」

昌「けど…」

やっぱり彼女に頼りすぎてしまったかな…。

最初思いついたように、軍の余った湿布を自分で持っていけば良かった…。

信「お前はなにも悪くないさ。もちろん、あいつもな」

昌「信玄様…」

信「領民と喧嘩するのはよくねぇが…。あいつの言ってることも正論だからな」

昌「…はい」

信「Aが落ち着いたら、また話しかけに行ってやれ。…きっと、頼ってくれたことを嬉しく思ったはずだからよ」

昌「!」

信玄様は僕の方をポンっと叩き、歩いて行く。

昌「…僕も落ち込んでいられないな」

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ふく - おかかさんのこのお話、大好きです。続きを本当に楽しみにしています。 (2020年3月5日 21時) (レス) id: 61180c9817 (このIDを非表示/違反報告)
雪桜 - 小説消されると書くのが嫌になりますよねでも頑張ってください待っています (2018年10月30日 12時) (レス) id: 53aaf76c78 (このIDを非表示/違反報告)
サケ - 続き消されましたか?それでも頑張って下さい (2018年8月20日 0時) (レス) id: ced462d407 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃 - あの続編消されてしまったんですか? (2018年8月14日 9時) (レス) id: 40a916232a (このIDを非表示/違反報告)
おかか(プロフ) - 紅葉さん» コメントありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです♪ただ今スランプのため…もう少々お待ちいただけると幸いです…!これからもこの作品をよろしくお願い致します! (2018年2月28日 15時) (レス) id: 4fe1a36d40 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:おかか | 作成日時:2017年11月14日 15時

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