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*story67 ページ18

貴「はぁ…はぁ…」

寺まで全力疾走し、部屋に駆け込んでふすまを背にズルズルと座り込む。

貴「…やっちゃった…」

何やってんだろ私…。

貴「ああもう…。やだなぁ…」

籠を置いて、床にバタッとうつ伏せになる。

また怒られるし、余計な心配をかけてしまう。

貴「…私、やっぱり…」

そのまま目を閉じ、意識を手放した。





ーーあの時から、何一つ進歩してない。







『A、また落ち込んでいるの?』

『詩音…』

『今度はどうしたの?』

これは…小さい頃の記憶だ…。

『新しくここに来た子いるでしょ…?』

『ああ、僕らと対して年齢変わらないあの子か。優しそうで頭良さそうだよね』

『…詩音、それ嫌味?』

『いやいや。それで?』

『その子に話しかけられたんだけど…。上手く話せなくて…酷いこと言っちゃった…』

……あれ?この状況…。

『何を言ったの?』

『よろしくする気なんてないから…話しかけないで
って…』

『ぷっ!あっはは!!』

『ちょっと!!なんで笑うのさ!!真剣に悩んでるのに!!』

『ごめんごめん!君ってほんっと、面白いよね』

『…詩音なんか嫌い』

『怒らないでよ。…そうだなぁ、確かにそれはAが悪いね』

『わかってるよ…』

『じゃあ、なにかプレゼントをしたら?』

『はぁ!?な、なんで!?』

『よろしくする気はなくても、それは謝らないといけないこと。仲直りのきっかけにプレゼントを渡すんだよ。君、手先器用だし、手作りなんてどう?』

……あぁ、そうか。

この状況、今と同じだ…。

『僕も見守ってあげるからさ。ねっ?』

『…頑張る』





詩音はいつも、私を助けてくれる。

だけどいつか、私一人の力でもーー。

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ふく - おかかさんのこのお話、大好きです。続きを本当に楽しみにしています。 (2020年3月5日 21時) (レス) id: 61180c9817 (このIDを非表示/違反報告)
雪桜 - 小説消されると書くのが嫌になりますよねでも頑張ってください待っています (2018年10月30日 12時) (レス) id: 53aaf76c78 (このIDを非表示/違反報告)
サケ - 続き消されましたか?それでも頑張って下さい (2018年8月20日 0時) (レス) id: ced462d407 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃 - あの続編消されてしまったんですか? (2018年8月14日 9時) (レス) id: 40a916232a (このIDを非表示/違反報告)
おかか(プロフ) - 紅葉さん» コメントありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです♪ただ今スランプのため…もう少々お待ちいただけると幸いです…!これからもこの作品をよろしくお願い致します! (2018年2月28日 15時) (レス) id: 4fe1a36d40 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:おかか | 作成日時:2017年11月14日 15時

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