一日目* ページ3
「A!!」
今日も遠くから私の名前を呼ぶ声が聴こえる。
振りむくとそこには浦田先輩が。
話すと長くなるから軽く会釈し自分の教室に戻ろうとした。
「A先輩!」
次は前から呼ばれた。
今、目の前にいるのは1年生の坂田君。
坂田君、声大きいしちょっと強引で苦手なんだよな。
子犬みたいにしっぽ振ってるところは可愛いんだけどね。
坂田君に「おはよう」と声をかけ教室に戻ろうとするが坂田君に引き止められた。
「A先輩!おはようございます!」
「おはよう。」
「先輩!好き!」
「あ、ありがとう。」
「A、おはよう。」
「浦田先輩おはようございます。」
「A、好きなんだけど。」
「あ、ありがとうございます。」
「私、教室戻りますね。」
そう言うがなかなか手を離してくれない。
ちょっとしつこいな〜と思いながらも振り切れない私。
困った顔をしていると誰かに頭をたたかれた。
「何してるの?」
そう声が聴こえた方を見ると同じクラスのまふ君が。
「先輩、坂田、A貰っていきますね。」
そう言い私の腕をつかみ教室に向かった。
後ろからすごい殺気を感じたのは黙っておこう。
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作者名:菜晦芽・HIBIKI x他1人 | 作成日時:2019年8月15日 19時