あなたとカゲプロ！[短編集]

お昼寝[カノ] ページ19

今、アジトには誰もいない。

みんな任務とかで出掛けてて、あたしだけお留守番。

寂しいなぁ。

暇だからテレビでも見ようかな、とソファに向かった。

と、そこに居たのはカノ。

A「カノ？！居たんだ・・・。」

でもどうやら寝ている様子。

なんかこうして見てみると、可愛いなぁ。

いつもは煩くて意地悪でヤなやつだけど。

隣に座った。

カノはぐっすり寝てるみたい。

A「ちょっと悪戯しちゃおうかな。」

折角無防備に寝ているんだもん。

勿体無いよ。

試しにカノに触れてみる。

・・・起きる気配は無し。

髪を触ると、思っていたよりサラサラだった。

A「綺麗・・・。」

くしゃくしゃっと掻き回す。

それから今度は頬に触れて。

憎たらしいほど整っている顔だ。

とそのとき、カノが目を開けた。

A「わわっ！お、おはよー。」

カノ「A・・・？」

バレていませんように！

カノ「僕が寝ている間に、好き勝手やってたみたいだね。」

そう言ってニコっと笑う。

A「もしかして、起きてたんですか。」

カノ「うん。ずっと前から。」

最悪だ・・・。

どうして気付かなかったんだろう。

カノ「じゃあ今度は僕がAを弄ってもいい？」

A「は？ちょっ・・・」

カノはあたしの答えを待たずにあたしを押し倒した。

本当に最悪だ。

今度から、油断しないようにしなくちゃ。

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