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「…ヌナとどうにかなりたいわけじゃないです」
僕はただ、知ってほしかっただけだから。
いつも自信なさげにしていたヌナのこと、ずっと見ている人間も居るんだよって。
そう笑って、優しい顔をして、私の髪を撫でた。
弟のように思っていたはずのチャニ。いつもしょうがないですね、なんて笑って情けない私のことを助けてくれていたチャニ。
もうこの子は、弟のようなそんな存在じゃない、のかもしれない。
そう思いながら、この子と居るべきではないんだ。
チャニは取り込んだ洗濯物でいっぱいになったカゴを持って、先に戻ってますねと笑った。
固まった私のことを、全て見透かしたように。
しばらく固まっていたけれど、リビングに戻ったときには、もうチャニの顔もまともに見られなかった。
どう見たってきっと不自然なだけれど、それでもチャニと目が合わないようにしないと顔に出てしまう。自身のざわざわした心を見ないように、務めて普通の顔をした。
ひたすらやることを見つけては、気を紛らわせて、時間を潰した。
誰の顔もみられなかった。私の顔を見ているかもしれない、誰かにバレることのないように。
「…A、誰と喧嘩したの？」
それでも、どうしてだかシュアオッパには分かってしまう。
怪訝な顔をしたシュアオッパを私の部屋に通して、誰かと喧嘩したわけじゃないと必死に伝えた。
でもシュアオッパは、私の言うことを信じていない、という表情をしていた。
ああ、だめだ。
何もない、という誤魔化しは、この人には通用しない。
ここでごまかしても、きっと皆に話を聞いて私のためにと動いてくれるのがシュアオッパだ。
チャニの気持ちを踏みにじりたくない、と腹を括る覚悟をした。
「…好きだ、って。でもどうにかなりたいわけじゃない、気持ちを知っていてほしかったと、言われて」
「…それ、誰が言ったの？」
「それは言えないです。こう言われたことは、オッパにだけは話すから、誰にも何にも聞かないでください。お願い」
「でも、」
「お願いです。…本当に、お願いオッパ」
シュアオッパは困ったように額に手を当てて、項垂れた。
深いため息をついて、半ば笑ったように、つぶやく。
「…Aが言われたら、困ることだってわかってて、敢えて言ったんだろうなぁ」
「…敢えて？」
「わざと。最初から、応えてもらおうなんて思ってない。意識して欲しかったんだろうね」
「……、そうなのかな」
「うん…誰なのか予想はついたけどね」
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KEY(プロフ) - いつもありがとうございます🙇いつも最高です！ (2022年10月14日 22時) (
レス) @page43 id: e6e7d876c8 (このIDを非表示/違反報告)
り(プロフ) - すごくキュンキュンします、何回も読み返してます😭 (2022年9月27日 10時) (レス) @page41 id: cb9ba72967 (このIDを非表示/違反報告)
名無し54892号(プロフ) - 作者様のお話本当に大好きなんです…！とってもキュンキュンして読んでるだけでも胸が苦しくなってくるような、本当に素敵な作品だと思います🥲何回も読み返して更新されてるかな？と見に来てしまっています笑決して無理はなさらず続きが読めるのを心待ちにしてます！ (2022年9月4日 15時) (レス) id: 1445cdbb12 (このIDを非表示/違反報告)
あみ(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいています！！これからも無理のない範囲で良いので更新して頂けると嬉しいです私の生活の一部なんです🥲💞これからも頑張ってください！！ (2022年8月20日 19時) (レス) @page38 id: 0a0a63f7c1 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみ - 作者様の作品とても大好きで何回も読み返させていただいています！ これからも無理のないように更新していただけると幸いです！これからも頑張ってください！ (2022年8月20日 16時) (レス) id: cc4c34b3df (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちゅんちゃん | 作成日時：2021年8月21日 4時
