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俺たちが部屋に戻ったとき、既にAは朝ごはんの準備をしていた。なにごとも無かったかのように振る舞うA。
その笑顔が、俺は辛かった。
今まで、辛いことがあったときにもこうやり過ごしてきたのかと思うと悔しかった。やるせなく思う、何も出来ない自分が。
心の深層を救ってやりたい、辛いと口に出す相手に俺たちがなってやるべきだと思う。統括リーダーなのに、俺はAに何もしてやれていない。
「ヌナ、そういえばずっと聞きたかったんだけど」
「んー？」
「どうしてオーディション受けたか、僕知ってるっけ？」
「…うーん、話したことないかも」
スングァンがAの作った朝ごはんを食べながら、何気なく聞いたことは少しタイムリーな話題だった。また俺はハラハラしたけれど、スングァンは空気も読めるし大丈夫だろう。
Aの入社時期はスングァンやディノと同じだが、同じ宿舎生活を始めたのは2013年くらいだったと思う。SEVENTEENプロジェクトまで表立って公開はされなかったが、Aがご飯を作って起こしてくれる生活はもう何年も前から続いている。
「ヌナもキャスティング？」
「うん。ダンススタジオに隔週で来る韓国人の先生がいて、韓国でオーディション受けてみたら？って言われたの。家族旅行を兼ねて、下見で行った数日で、たくさん名刺貰ってびっくりした、ふふ」
「…じゃあAヌナ、他の会社も受けてたんだ」
「え、なんでプレディス？」
「宿舎に入るのは高校生になってからでもいいって言ってくれたのが、プレディスだったの。いろんな会社に、すぐにでもこっちに来てくれ、って言われたけどまだ中学2年生だったから」
「…A、それすごいことだったんじゃないの」
「ふふ、うん。そうかも」
スングァンとドギョムが口をあんぐりして驚いている。
たった数日の旅行で、たった1回のオーディションで、Aをすぐにでも宿舎に入れて育てたいという他の会社が居たということか。
受けて合格していた会社を聞くと、当然ながら３大事務所も含まれていて俺たちは心の底からプレディスに感謝した。よくやった、プレディス…！
「実はね、通ってたときはまだ迷ってたの。高校の問題もあったし、言葉も違うしね」
「…どうしてこっちで、練習生になってくれたの？」
「……長くなるけどいい？」
「うん！聞きたい！」
ビーグルたちにキラキラした瞳で見られたAは、この話は恥ずかしいんだけど、と照れながら話してくれた。
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＊ゆいな＊(プロフ) - 更新待ってました（ ; ; ）最高です！今まで読んできたお話の中で一番大好きで何度も何度も読み返しました！！更新もちゅんちゃんさんのペースで無理しないで下さいね(*^^*)いつも応援してます！大好きです！ (2021年6月12日 11時) (
レス) id: 805ae0b089 (このIDを非表示/違反報告)
フィガロ - 更新はもうしれないのでしょうか（ ; ; ）？ 突然更新が途切れてしまったので心配です…お知らせなどでもいいので何か報告待ってます(^^) お話の内容とっても好きです！更新も楽しみにしていますm(_ _)m (2021年5月19日 0時) (レス) id: 2c85f96aa8 (このIDを非表示/違反報告)
＊ゆいな＊(プロフ) - 久々の投稿ありがとうございます！！！！ハニオッパきゅんきゅんしました！！ (2021年3月30日 20時) (レス) id: 805ae0b089 (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - 更新待ってます！ (2021年3月5日 0時) (レス) id: 68c62b5d72 (このIDを非表示/違反報告)
さか(プロフ) - ふわふわした話だけじゃなくて、少し辛いお話が混ざってるのがとても好きです。でも、あまり過度ではなく直接的な痛い表現などは避けて書かれているのかなと伺えるので読んでいても辛い気持ちにはなりません。程よく読みやすくとても好きなお話です。 (2021年2月13日 6時) (レス) id: 4188621a8f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちゅんちゃん | 作成日時：2020年11月27日 8時
