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その嫌がらせは、飽きたのか対象が変わったのか分からないけれど、いつの間にかなくなっていた。
その子たちとはそれ以降同じクラスにはならなかった。
卒業すればこのまま関わることも無いのだろうと思ってたのに。親に預けられた色紙と、それに貼ってあった付箋の言葉に戦慄と絶望を覚えた。
『覚えてるかな？1年でクラスが同じだったAちゃんは、ずっと自慢だよ〜！もっと話せばよかった！韓国でも頑張ってね！ずっと応援してる！』
忘れるわけ、ない。
暇だから。なんかムカつくから、という理由で関わりのなかった私にあなたがしたことも、あの辛かった数ヶ月も。
私の辛かった痛い記憶は、その相手には忘れるほど印象的でない出来事だったのだと、絶望した。
ただ、恨んではいない。あのときの出来事がひとつでも欠けたら、今の私はない。わざわざ家に色紙を持ってきてくれたのだろうし、自慢に思ってくれてるなら応えようと、私は色紙にサインを書いた。
そして、この詳細を誰にも話す気はない。
話してどうなる、そう思う冷たい私がいる。同情されるのはもっと嫌だ。可哀想、辛かったね、それでもここまで頑張ってきて良かったね、そう言われるだけ。
こんな冷たい気持ちを抱えたまま、ウォヌオッパに手を握ってもらって、ソファに座っている私。ミンギュが、カーペットに膝をついたから顔を見ると、いっぱい涙を溜めていた。
そんな顔しなくていいよ。ミンギュは何も悪くない。
「A、ごめんね、…俺、無神経だった」
「…大丈夫。気にしないで」
「…A、」
悪気があったわけじゃないんだよね、分かってるよ。
きっと、本当にただ、疑問に思って聞いただけ。言いたくないからと言って、うまく説明もせずにそっけなくしたのも悪い。
わたしの一言にまた眉毛を下げて、口角も下がったミンギュ。鼻をすすりながら、いつものように体ごと包み込むように抱きしめてくれた。
「…悔しい。なんで、Aが虐められなきゃなんないの？…俺が居たら、絶対守ったのに」
「…ミンギュ」
「きっと、こんなに頑張ってきたAのこと、なんも知らないだけ。友達にならなくていい、そんな奴。正解だよAは」
ミンギュは、泣きながら、悔しいと言った。
辛かったね、可哀想、…なんて同情も、憐れむような自己満足の言葉も、ひとことも言わなかった。
ただ、私がそんな思いをしていたことを悔しいと、一緒に怒ってくれた。
それが、本当に嬉しかった。
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＊ゆいな＊(プロフ) - 更新待ってました（ ; ; ）最高です！今まで読んできたお話の中で一番大好きで何度も何度も読み返しました！！更新もちゅんちゃんさんのペースで無理しないで下さいね(*^^*)いつも応援してます！大好きです！ (2021年6月12日 11時) (
レス) id: 805ae0b089 (このIDを非表示/違反報告)
フィガロ - 更新はもうしれないのでしょうか（ ; ; ）？ 突然更新が途切れてしまったので心配です…お知らせなどでもいいので何か報告待ってます(^^) お話の内容とっても好きです！更新も楽しみにしていますm(_ _)m (2021年5月19日 0時) (レス) id: 2c85f96aa8 (このIDを非表示/違反報告)
＊ゆいな＊(プロフ) - 久々の投稿ありがとうございます！！！！ハニオッパきゅんきゅんしました！！ (2021年3月30日 20時) (レス) id: 805ae0b089 (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - 更新待ってます！ (2021年3月5日 0時) (レス) id: 68c62b5d72 (このIDを非表示/違反報告)
さか(プロフ) - ふわふわした話だけじゃなくて、少し辛いお話が混ざってるのがとても好きです。でも、あまり過度ではなく直接的な痛い表現などは避けて書かれているのかなと伺えるので読んでいても辛い気持ちにはなりません。程よく読みやすくとても好きなお話です。 (2021年2月13日 6時) (レス) id: 4188621a8f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちゅんちゃん | 作成日時：2020年11月27日 8時
