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〔緋山〕





名取の衝撃的な一言は、
あの藍沢すらも驚かせていた。
ちょっと、いやかなりレアなもん見れたから
名取には少しだけ感謝してる。


…まぁ、代償にでかい爆弾落としていったけどさ。


顎に手を添えながら上から下までじっと観察する。
確かに男にしちゃひょろっとしてる感じはあるけど、
隣の白石みたいに、丸い感じでもないお陰で、
外見だけじゃ言われなきゃどっちか断定出来ない。


身長は白石と同じくらいだけど、
身長なんて当てにならないならない。
藤川って言う小さい男もいる位だし。



「それじゃあ後は女子だけでちょーっと話しようか」



にっこり笑顔で告げたら
藤川は顔引き攣らせてるし、
藍沢はいそいそトレー片付け始めるし
名取なんかドンマイ、って感じで
Aの肩に手を置いてる。

その反応は一体どういう事だと
問い詰めたくなったけど、

何よりもAがフリーズしてる事に
ショックを受けた。

冴島よりマシだっての。


さて、何よりもまず最初に言わなきゃいけないのは…



「ほんっと、藤川がごめん。」



Aは驚いたのか瞬きをしているけど、
白石も同じように感じていたらしい。



「ほんとにごめん、悪気は無いんだと思うけど…」

「ほら、アイツ馬鹿だからさ…許してやって。」

『あ、いや…気にしてないから。そっちも気にしないで。』



緩く首を振ったAに、
あたしが話しかけるよりも先に白石が口を開いた。



「所でさ、なんで男の人っぽいの?元々?」

「あちゃー…」



さくっと一番重い部分に踏み込んだ白石に
あたしは思わず頭を抱える。
もう少し軽めの所から話して貰おうと思っていたのに
白石は思いっきり地雷であろう部分を
踏み抜いてくれちゃって…



『元々…と言うか。両親は男が欲しかったって。
 家系的に重要だったらしくて、
 ずっと男として育ったせい…かな。』

「え、じゃあ今まで彼氏とかは?」

『まさか、いたこと無い。
 寧ろ勘違いされて女性から告白された事しか。』

「だろうねー、ってか女子にモテそうだもん。
 翔北(うち)でもモテるよー。藍沢より愛想あるもん。」



ねー、と白石と顔を合わせれば
Aは困ったように瞬きしていた。



「困ったらさ、あたしらに言ってよ。」

「そうだよ、フォローくらい出来るから!」

『…そうなったら、頼むかも。』



なーんだ。
とっつき難いと思ってたけど、そんな事無いじゃん。



「「 任せといて! 」」

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うたプリ大好き?(プロフ) - 続き気になっています この作品はもう更新されないのでしょうか? (2019年8月30日 9時) (レス) id: 48370e286a (このIDを非表示/違反報告)
再びこなみ - 17 遥→はるか (2018年8月16日 9時) (携帯から) (レス) id: cb44cdb910 (このIDを非表示/違反報告)
こなみ - 8 遥→はるか (2018年8月16日 9時) (携帯から) (レス) id: cb44cdb910 (このIDを非表示/違反報告)
東雲 昴流(プロフ) - さくらさん» コメントありがとうございます!ふと思い出して書き始めたので遅くなってしまうかと思いますが、頑張ります…! (2018年7月28日 19時) (レス) id: ad54c4129e (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - 続き楽しみにしております。 (2018年7月28日 17時) (レス) id: 15bef8530f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:東雲 昴流 | 作成日時:2017年8月18日 1時

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