第二楽章:a cappella ページ12
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「それで、仕事は何だ?」
歩道を歩きながらルヴさんに訊かれ、僕は国木田さんから貰った資料を捲る。
「最近、女性が刃物で切りつけられる事件が連続で起きているそうです。死者はいないんですけど、重傷の人も居るらしくて……」
「通り魔を捕まえれば良いのか?」
「そういうことです。けど、捕まえられるのかな……」
「捕まえなければまた誰かが傷つくんだろう? なら、早く捕まえないとな」
「そうですね!」
とは言うものの、ルヴさんはふわふわしていて心配だ。いざとなったら僕の異能を使って……「おい!! 誰かそいつを止めてくれ!!」
………へ?
突然、悲鳴が上がった。
凄い形相でこちらへ走ってくる男。
その手には、先の尖ったナイフ。
まずい。こっちへ来る……!!
「そこをどけぇっ!!」
しかも男がこのまま突っ込んでくれば、確実にルヴさんの腹に刃物が刺さる。
なのにルヴさんは避けようともしない。
真っ直ぐ男を見つめている。
「ルヴさん!!」
僕が叫べば、ルヴさんはこちらを見て云った。
「大丈夫だ」
次の瞬間、男は地面に叩き落とされて呻き声をあげていた。
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★ayaka★(プロフ) - 面白かったです。続き待ってます (2019年10月26日 22時) (レス) id: 65fd904e63 (このIDを非表示/違反報告)
きなっちょ@本垢(プロフ) - 公開おめでとうございます~!!これからも応援してます!! (2019年10月26日 0時) (レス) id: 9d0e711e2b (このIDを非表示/違反報告)
飛沫(プロフ) - 公開おめでとうございます!ずっと待ち構えていました!これからも応援してます! (2019年10月25日 20時) (レス) id: 5cd376c69b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:灯 | 作者ホームページ:
作成日時:2019年10月15日 19時