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配達三十:お兄さん、地下牢に行く ページ37











「れーいーくん!!」



「⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅ありしま? なんでここに居る?

おまえはここに居てはだめだ」




レイは僅かに眉を寄せる。
有島はおどけたように笑った。



「どうして? レイくんは俺に会えて嬉しくないの?」


その問いにレイはゆっくりと頸を降る。
嬉しくないわけがない。彼は有島のことが大好きなのだから。


だが、レイは云う。




「はいたつの仕事をしてるってきいたとき、おまえは⋅⋅⋅⋅たのしそうだったから」




「⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅うん。そうだね。皆、優しくて、大好きで、だからね、俺は壊したくないんだ」




そこまで云って、有島は、そうか、と呟いた。




「俺は完全に壊れたって構わないんだ。皆が幸せに暮らせるのなら。皆の幸せが壊れないのなら、俺はそれで良いんだ。皆、皆、幸せ、なら⋅⋅⋅⋅⋅⋅」



「ありしま、それはちがう」



「違うことなんてないよ。俺は壊れたって良いんだ。死んだって良いんだ」



「ありしま、」



レイは口を開くが、次の瞬間、有島の身体が揺れる。
壁に手を付き、口元を覆った。



「だいじょうぶか⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅?」



「大丈夫だよ! けど、ちょっと疲れが溜まってるみたいだから、もう行くね。又た来るからね!」



「⋅⋅⋅⋅⋅⋅ああ」



有島はレイに顔を向けないまま、地下牢を出ていった。

ふと、レイはあることに気付いた。




「⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅血のにおいがする」



-


地下牢を出て、人気のない処に出た瞬間、有島はその場に座り込んだ。
はあ、と溜め息をつき、己の手のひらを見下ろした。


其処には赤い血が付いていた。



「何だ。鼻血、か」

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もこ(プロフ) - 初コメ失礼します!私男主の愛され大好物なので嬉しいです!文ストのキャラ全員推しなので嬉しいです!更新頑張ってください! (5月22日 13時) (レス) id: 79dfdf41ef (このIDを非表示/違反報告)
水耶(プロフ) - 北森くん出てきてくれてめっちゃ嬉しかった!隼ってでてもしかしてって思ったけど、、灯さん天才すぎます!感謝しかない! (2023年1月17日 15時) (レス) @page20 id: 4c6b81a587 (このIDを非表示/違反報告)
野良神@アホの子症候群(プロフ) - 一部完結おめでとうございます! (2019年2月16日 15時) (レス) id: 98ee09b097 (このIDを非表示/違反報告)
姫歌(プロフ) - ありしまま……………好き。一部完結おめでとう! (2019年2月16日 15時) (レス) id: d8a4d97043 (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - あああああ愛してるありしまんまみーや……今日の学校のクソさが全て洗い流された好き…… (2019年2月16日 13時) (レス) id: c18a6b747d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/nyam83542/  
作成日時:2019年2月4日 21時

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