【文スト】どうも、配達のおにーさんです【男主】

配達二七:お兄さん、マフィアに戻る#現在 ページ33

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─────そんな過去を思い出すのは、此処に立っているせいかな。



俺は目の前に座る嘗ての上司を見据える。
相変わらず、不気味な人だ。




「久しぶりだねえ、有島君。君に来てもらったのは⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅」




「────マフィアに戻れと云うのでしょう？」



「流石有島君だ。察していたか」



否、それしかないだろう。
それから来てもらったという表現は間違いだ。厳密に云えば連れ去られたというのが正しい。





「戻ってくれるね？」





嘗ての上司はにこやかに、だが、有無を云わさぬ威圧感を放っている。
問い掛けているが、これは問い掛けじゃあない。


確認だ。選択肢など、無い。


俺が此の話を断ってしまえば、恐らく、職場の人や管理人さん夫婦が危険に晒される。最悪を考えれば、殺される。


そんなこと、させてたまるか。

絶対に、だ。



治や敦君達、探偵社には申し訳ないけれど────





「⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅お受けいたしましょう」






俺は結局、闇から逃れられないのだろうか。

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