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「おい、マジでどういう」
何か言いかけた先輩に、私は手に持っていた紙袋を突き出した。
目を見開いたが反射的に受け取る先輩。
中身を見ると、驚いた顔で私を見た。
「は！？これ全部俺がプレゼントしたやつじゃん！！どういうつもりだよ！！」
冷めた目で見れば息を飲む先輩。
最後に首にかけてあったネックレスを取ると、私はそれを彼に渡した。
「この一年間本当に楽しかったです。でももういいですよ、先輩。私なんかと付き合わなくても。今隣にいる人だけを幸せにしてあげてくださいね」
「ちょ、お、おいA、何言ってんだよ」
「電話のお相手、放課後に会っていた友達？でしたっけ。キスするほど仲良いなんて知りませんでした」
「い、いつ見て…」
冷や汗を流し動揺する先輩を無視して歩き出す。
すると、彼は「待てよ！！」と叫んで私の手首を掴んだ。
強く振り払い、彼に向き直す。
「金輪際関わらないでください。もう先輩の顔見るだけでも嫌です」
吐き捨てるようにそう言えば、彼は何も言い返してこなかった。
呆然とその場に立ち尽くす悠先輩。
もうこれで終わりだ、と。
私は振り返らずに駅へと向かったのだった。
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一人登校し教室のドアを開けると、朝一番に来ていたのは宮舘くんで。
私を見ると軽い挨拶をしてくれた。
「おはよう」
「おはよ宮舘くん。これ…ありがとうね」
紙袋と傘を渡す。
受け取った宮舘くんはその場で服を取り出し、「え」と声を漏らした。
「わざわざ洗濯してくれたの？」
「なんで分かるの？すごい」
「Aの匂いがする」
「は、はぁ！！？？宮舘くん変態！！？？」
「なっ！！失礼だからね！？変態って！！」
顔を真っ赤にして叫ぶと彼も珍しく同じように叫ぶ。
ギャーギャー言い合っていると、急に宮舘くんは言葉を止めた。
一点を見つめ驚いたように眉を上げる。
「ネックレスないじゃん、なくしたの？」
首元を見て気づいたんだ。
私は目線を少しずつ落とす。
ふうっと息を吐き、もう一度宮舘くんの目を見た。
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作者名：ガム | 作成日時：2022年9月25日 15時
