cosmic is きらきら (ページ6)

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コンカツ(Lt.GRE) ページ6

参加者男性全員とトークタイムを設けてあるらしい。

「職業は」

「事務です」

「お休みは」

「土日祝です」

「趣味は」

「ショッピングです」

面白味もない。
さっきからずーっとおんなじ質問。
私からもたまには話振った方がいいのかなって思うけど。
そんな時間があるなら彼を見ていたい。

薮くん。
さっき調べたから間違いない。
司会進行の女の子と楽しそうに話しててもやもやする。

こーゆーとこで働いてるんだし、きっと出会いもたくさんあって、私みたいに参加者から好意をもたれるのも慣れてるんだろうなあ。

「つまらないですか？」

「え、」

「上の空っていうか」

「すみませんでした。初参加なのでどうしたらいいか分からなくて」

失礼なことしちゃったな。
今のはよくない。
今はこの人とのトークタイムなんだから。

.

個々のトークは終了。
次はホテルビュッフェを食べながらフリータイム。

誰よりも早く席を立つ。
ドリンクを持って会場の壁に寄り添って立つ薮くんの元へ。

「初めまして、Aといいます。私は一般事務の仕事をしていて休みは土日祝です。趣味はショッピングと料理です。どちらかというと尽くすタイプだと思います。だから趣味も好きになった人に合わせるのでインドアでもアウトドアでもどちらでも構いません。薮くんのことを教えてもらえませんか？」

薮くんは目が点になってる。
そりゃそうか、だって今仕事中だもん。
別に相手を探すためにここで働いてるわけじゃない。
なのに、自分がその対象になってしまったことに驚くよね。
もしかしたら彼女もしくは奥さんがいるのかもしれない。

でももう会えないんだったら恥かいたって言うべきでしょ？
あなたに一目惚れしました、って。

今日参加してみて男性からそんな雰囲気を感じた。
本気で結婚前提の彼女を探しに来てて、だめでもそこから交友関係を広げようとしてる。

そんな彼らに感化されたのかな。
必死すぎな自分が恥ずかしい。
顔から火が出るとはまさにこの事。

「えっと、あははは！薮です！普段はウエディング系の仕事をしてます。今日の提供をさせてもらってる会社でプランナーみたいなことを。リゾートウエディングの提案とか、それに伴って旅行会社にプレゼンしたり。だからこういうイベントのスタッフは初めてです。休みは平日。趣味はサッカー。仕事中なのでこれ以上は控させてもらいます」

悪戯っぽく微笑まれて酸素不足の私はその場にずるずると座り込んだ。