令和から来た私だけど、まぁとりあえず鬼殺隊には入るよね

弐　いろいろと無理 ページ4

「……は？ どこだここ」




私は、ツルハの自動ドアを通ってきたはず。

それがなに、なんで周りは田畑ばっかりなわけ？




「どうなってんの？ え？ 何？ …なに！！？ どういうこと！！？」




いや私、炊飯器ぶっ壊れたからあのクソ暑い中5分かけてツルハに向かってただけ！！！

ツルハの自動ドア通っただけ！！！

なに！！！なんで！！！どうなってるの！！！

ここはどこ！！！なんで田畑が広がってるの！！！




「なにあれ、風車？ あ、ちげぇわ水車だ、やだわー馬鹿バレる、ってかなんで誰もいないの、どうしたらいいの、助けてください切実に」




無理、どこ向かって歩けばいいの？

無理なんだけど、無理。

とりあえず道歩いてけば人に会える？かな？

あ、待って携帯使えない？




「…………使えねぇし、電源がつかんなんで、充電満タンだったじゃん、故障？故障なの？こんな時に？無理だってホントに辞めてくれよこんな時に、助けてくれってマジで……」




無理だ、携帯も使えないわけわかんない場所でどうやって生きてくの？

いや大してスマホ中毒じゃなかったから良かったけど、待って無理、音楽聞けないの無理だ。

違うそうじゃない、音楽はあとでいいだろ、落ち着け。

落ち着けとか無理。いやそう思ったの自分だけど、自分だけど無理。




「あ、財布……………………なに、え、なに、いつの時代のお金？ なんでこんなの入ってるの。 どうしたらいいの、どうやって使うの、どこ行けば使えるの、パッパラパーになりそうでしんどい、とりあえずなんか店探そう」




そうやって道端で馬鹿を曝け出してる間に人通らなくてよかったってホントに心底思う。

おっと、おっとおっとおっと？え？

なに、今すれ違った子供、着物きてたけど……。

今どき珍しいね、ってか可愛かっ…………………違うでしょ、そうじゃないでしょ。

私はどこ目指してるのロリコンになりたいの？

やめなさいそうやってすぐ見かけた子を可愛いとか言うの。ホントに。

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