令和から来た私だけど、まぁとりあえず鬼殺隊には入るよね

弐拾肆　無理じゃない？いろいろと ページ27

「無理だなぁ…。
普通に無理だなぁ……。」




あの後、師匠と舞さんに見送られ、iPhoneちゃんだけ持って元気よく街を出ました真宮です。

藤襲山までの道は師匠に聞きました、覚えてます、そこは大丈夫。

でも無理なの、何が無理ってそりゃ最終選別に決まってんだろ。

いやいやいや、良く考えて？

試験参加者はたくさん居た。

そりゃもうハチャメチャな人数いたと思うのね。

でもさ、生き残ったのが、5人て！！！5人てなに！！

おかしいでしょ、あそこにいるみんな育手の人に稽古つけてもらってたんじゃないの？え？

なのに5人しか生き残らなかったの？

どういうことかな？え？

そりゃさ、私も師匠がいたよ？強い師匠でしたよ。頭おかしいけど。

元雨柱様でしたよ、でもですよ？無理じゃない？普通に無理じゃない？大丈夫？死なない？

いや死ぬだろ。

えー、帰りたいんだけどー




「着いちゃったんだけどー……いやでもさ、ここで行って強くならなきゃじゃない？
そうだよ、そうだよ、怖いけど大丈夫。
だってあの師匠に教え込まれたんだもん、あ、うん、大丈夫だ。なんか大丈夫になってきた。大丈夫だわ。行ける。行こ。」




なんで急に大丈夫になるだ、間違った、なるんだ。

私もそれなりに頭おかしいよね、ヤバいやつだよね。知ってる。

iPhoneちゃんがいるからきっと大丈夫、お守り的なね。

あー、でもやっぱ鬼はちょっと怖いなってホントに、うん。あー、くそぅ怖いわぁ。




「うっそ、やばいっ！」




ヤバいとかめっちゃ久しぶりに声に出して言ったかもしれんとかそういうのはどうでも良くてね、くだらん事考えてたら、足滑らせた。

やらかしたよ、これはホントに。

階段から落ちる、ダメだこれ、私、鬼に殺される前に階段でこけて死ぬパターンだなこりゃ、マジかマジかマジか、無理、死んだ、もうダメだ。




「おっと…！」


「え…。」




マジかマジかマジか、受け止めてくれた嬉しい、命の恩人や、ありがとうございます。

まずこれ声に出して言わなきゃですね、はい知ってます。

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