第３８話 空元気 ページ40
.
「我々が駄目なら今度は
両面宿儺に言われた一言が、頭から離れない。
思い当たる節は当然ある筈もなく、そもそも初めて会ったのだから可笑しな話なのだけれど、ただの勘違いとは到底思えなかった。
考えれば考える程、妙に胸がざわついて喉元が圧迫されたかの様に苦しくなる。この感覚を取り除く為にも、私の知りたい事を知っているであろう人に尋ねた方が良いのだろう。
確証こそないけれど、あの人はきっと知っている。
行動に移す為、寮を出るとジャージ姿の見慣れた彼が少し前を歩いていた。寄らなければいけない所があるから特訓に遅れる旨を伝えねば、と思い足早に駆け寄り声を掛ける。
「おっす伏黒ォ！相変わらず目付き悪いねぇ！！」
伏黒「…朝からテンション高いんだよ」
「そりゃあ伏黒の分も出してるから」
伏黒「頼んでねぇよ」
「待って野薔薇ちゃんの分出し忘れた。もう一回…」
伏黒「やめろ」
「本当は聞きたいくせに〜」と笑い掛ければ、心底ウザそうな顔をするので本当に弄りがいがある。
ふと、そういえば両面宿儺との事があった時、伏黒も一緒にいたのを思い出した。彼は、あの時の事をどう思ったのだろう。
「あのさ、私今日…」
伏黒「遅れるんだろ、伝えとく」
「怖っ…何で分かったの」
伏黒「そん位なら大体察せ……なんだよその顔」
「それ位伏黒が私の事を想ってくれるのは本当に嬉しいんだけど……ごめんなさい、タイプじゃないの」
伏黒「殺すぞ」
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 552人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ばる - えー覚えてくださってるんですか!ありがとうございます(^ ^*)少しでも作者さんの励みになっているなら嬉しい限りですよ(*´ω`*) (2020年7月28日 20時) (
レス) id: b61d069a33 (このIDを非表示/違反報告)
柊ひな(プロフ) - ばるさん» 見覚えのあるお名前と顔文字だと思ったらどちらも読んで頂いてるなんて…！！コメントとても嬉しいです！ありがとうございます。誠心誠意更新していくので宜しくお願いします！ (2020年7月27日 17時) (レス) id: 619558bbc0 (このIDを非表示/違反報告)
ばる - 作者さんの別作品（銀/魂）も読ませていただいている者です。呪/術/廻/戦もすごく好きな漫画なので嬉しいです！どちらの作品も楽しみに待ってます(*^^*) (2020年7月26日 11時) (レス) id: b61d069a33 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：柊ひな | 作成日時：2020年5月18日 23時
