第三百二十八訓 ページ6
土方side
脳が薄い田舎者の連中にどれだけ譴責しようと咎める者は誰もいないだろう。
…が、たとえ脳がスライスチーズより薄い
緊張の余り"あ"で噛みまくる鉄を血眼で見ることしか出来ない。
「何?デ〇インあ?出演すんの?おめでとう」
沖田「最低だなこの人」
鉄への文句は俺の小姓となって一日目から果てしなく尽きないが、『これでもエリートの血を引いてるから』『"何か"が起きて上の耳にその事が知れれば…』等々…気ばかり使い、扱い辛いこと山の如し。
告白はどうぞご自由にしてもらって結構だけれど、時と場所を練ってからで頼みたい。
…いやなんで俺が頼む側なんだ。アイツだろ、全てにおいてアイツが頭を下げるべきだろ。
近藤「…努力する人を馬鹿にする事は許さん。きっと鉄はアナウンサーを目指して発音練習をしてるんだ」
沖田「近藤さん、アンタが一番馬鹿にしてます」
「馬鹿になんてしてませんよ。ただ、ずっと"あ"ばかり言ってるからてっきり…」
近藤「アナウンサーへの道は過酷を極める。今日は
"あ"、明日は"い"、明後日は"う"…一日一文字ずつ練習してるんだ」
「それ意味あります?」
告白三秒前の鉄を前に三人でコソコソ話す様と内容は中々酷い物だが、この中で一番懸念すべきはAの存在である。
そもそも会議中であるどうこうの前に、鉄がAに告白する行為自体が芳しくないのだ。
見た目とは裏腹に思慮なく核爆弾を無遠慮に投げる奴は正直この場で誰よりも危険であり、何よりAはあの手の男が大の嫌いだった筈。
以前、とっつぁんが娘の彼氏を暗殺しようと企んだ時も見た目がどうとかで割と本気で加担する気だった。
……しかも、よりにもよって相手はエリートの息子。
此処で奴が発言を間違えれば、今までの俺の苦労は全て水の泡となるのだ。流石にそこまでのKYではないと信じたいが、核爆弾だけは落とすなと祈るしか外野には出来ない。
鉄「…俺、あ…姐さんのことが……っ、す、」
「先ず人と話す時はサングラス外そうか。一応常識だからね。あと姐さん呼びもなぁ…ちょっと…無理」
祈り虚しく核は発射。鉄の顔面に直撃した。
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柊ひな(プロフ) - 夏空さん» 素敵なリクエスト本当にありがとうございます…!!!ミツバ姉様大すこ民の私大歓喜です。実は幼少期の話は来るべき時に原作軸に沿って書こうと温めているのでもう暫くお待ち下さい〜!ドS沖田君!!!(ドSとは言ってない)次巻是非書かせて下さい!! (2021年6月19日 19時) (レス) id: d757d08cdf (このIDを非表示/違反報告)
夏空(プロフ) - 柊ひなさん» ありがとうございます〜!個人的にミツバ編がドツボなので幼少期の沖田家での話って書けるでしょうか…?それと番外編でなくてもいいので沖田君との絡みをどこかで入れてくれると嬉しいです…! (2021年6月19日 10時) (レス) id: 45dbeb9083 (このIDを非表示/違反報告)
柊ひな(プロフ) - 夏空さん» いえいえ!ここからで大丈夫です!どんな系統でも良いのでじゃんじゃんください…!! (2021年6月19日 8時) (レス) id: d757d08cdf (このIDを非表示/違反報告)
夏空(プロフ) - 柊ひなさん» あ〜見落としてました申し訳ないです…!Twitterはやってないのでできればこちらからできると嬉しいのですがどうでしょうか…。 (2021年6月19日 5時) (レス) id: 45dbeb9083 (このIDを非表示/違反報告)
柊ひな(プロフ) - 夏空さん» ありがとうございます(爆泣)常にネタ渇望中なので寧ろリクエスト超×100嬉しいです!実はTwitterを始めまして(五百五十七訓にリンクあります…)そこでの滞在時間が長いのでそこから頂けると気付きやすいのですがこちらからでも全然大丈夫です!私なんかで良ければ是非! (2021年6月18日 23時) (レス) id: d757d08cdf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:柊ひな | 作成日時:2021年1月14日 0時