【銀魂】今日もお江戸は平和です ８

第三百四十八訓 ページ26

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「血の流し過ぎで倒れてそのまま入院ってギャグ漫画じゃあるまいし…あと一歩遅かったら総悟が副長の座に着くところでしたよ。危ない危ない」

土方「とっくの昔からギャグだろこの作品は」

「もっと考えて血を流してもらわないと…自身の血液量ぐらい把握してください。副長でしょ」

土方「副長関係なくできねーよ！お前の中の副長どんだけ化け物なんだ！！」



悠々と車内で土方さんが倒れる瞬間を目撃した一昨日。近藤さんの慌てっぷりに目が当てられず、呆れた私が救急車を呼んでやり事なきを得たが、漸く落ち着いたとのことで見舞いという名のサボりに来てみれば礼の一つもせずにご覧の通りである。


黒とはかけ離れた清潔感溢れる病院で似合わない病衣を身に纏い、同室の患者の気持ちなど考えもせず怒鳴り散らす土方さんの言葉を右から左に聞き流し、「医者が言うに生命力の化け物ですって」と、近藤さんが昨日の見舞いで持って来たらしいバナナを口に運ぶ。



土方「つーか何でお前此処にいんだよ。見舞いに来るタマじゃねェだろ」

「院内生活は土方さんも退屈だと思いまして。ちょっとした遊びを考えてきたんです。土方さんの為に」

土方「いらねェよ。帰れよマジで。仕事しろよ」



私が入院生活を送っていた時は娯楽が無く本当に暇で暇で、時間に余裕が無い社畜を始めとした方々に分け与えたいと思っていた程である。

隣が旦那だったことと、土方さんが嫌がらせのように持って来た書類関係の仕事が不服にも極々僅かな退屈凌ぎに繋がってはいたが、入院生活全体で考えるとそれらは決して暇を潰す程の魅力には満たしていない。


冷めた土方さんの反応は見えないフリで流し、そんな私の辛かった日々を上司である土方さんに味わって欲しくない！という、純度100億%の良心で出来た遊びの題名をフリップボードに書き、そして見せる。



「その名も、"ドキドキ♡箱の中身はどんなマヨ！？利きマヨ選手権(土方さんのみ)"〜！！」

土方「………何、ソレ」

「すいませんちょっと予想以上の食い付きの良さにシンプルに引いたし気持ち悪いのでやっぱ帰りますね」

土方「少しは隠そうとしろ」



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