第三百四十訓 ページ18
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反射的に眼光を鋭くさせると近藤さんの背後に立つ人影が瞳に映ったので、"彼女"が抜刀するより速く刀を抜いて眉間に刃を向け、牽制。
"私の首は貴方程安くはない"という、近藤さんを馬鹿にした発言は百歩譲って目を瞑っていたけれど、堂々と首を狙いに来るとは物騒な真似をするものだ。
言っておくが、人のことは言えない…なんて空気を読まない発言は求めていないので悪しからず。
「可愛いお顔を傷物にされたくなかったらじっとしてようね。お嫁に行けなくなったら困るでしょう?」
「お互いに」と微笑んでみせるも、どうも眉一つ動かさず無表情を決め込む彼女には通じなかったようで。
あと数ミリでも前進すれば刃に当たるというのに構えの姿勢を崩さず、尚抜刀しようとする姿に流石に驚かされていれば「その人に指一本でも触れてみろ」と。
今度は彼女の刀を鞘ごと貫き、防いだ新手が現れた。
沖田「次は〇〇〇ブチ抜く」
フラグが立つとほざいていた癖に結局ツンデレか、なんて都合の良い解釈はさておき「やっ…やめろ!三人共!!今はんな事やってる場合じゃねーだろ!」と自分の置かれている立場を考えていない近藤さんが止めてくるが、ここでやめたら貴方が危ないでしょうに。
そんな臨戦体制の均衡を保った状態でいると、周りの隊士達も釣られるように構え始め、両者睨み合いの危うい展開に発展へ。
すると、何処からともなく「Fu〜〜!!」と言う妙に最近聞き馴染みのある浮ついた言葉が辺りに反響してきた。
「戦争!決闘!そりゃ結構!!野郎共!!奴等局長の首どころかサツ同士の潰し合いを見せてくれるらしいぜ!!最高のSHOWの始まりだ!早くやれyo!!待ち切れなくて手が滑っちまいそうだ!!」
中々姿を現さないと思っていたら屋上にいたのか、と出て来た浪士共に対して呑気に思っていると、彼等の近くに体を縛られて身動きの取れない鉄が転がっているのを発見。
佐々木「…正気ですか土方さん。そこをどきなさい」
土方「…アイツ等に乗るつもりはねェよ。だが、此処から先に行くってんなら通す訳にはいかねェ」
場所の特定を完了しつつ、不快な連中の"やーれ!やーれ!"という腹立たしいコールの中、先を急ごうとする見廻組の前に立ちはだかった土方さんは煙草の火を消し、徐に顔を上げた。
土方「この先は…俺達がゆく道だ」
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柊ひな(プロフ) - 夏空さん» 素敵なリクエスト本当にありがとうございます…!!!ミツバ姉様大すこ民の私大歓喜です。実は幼少期の話は来るべき時に原作軸に沿って書こうと温めているのでもう暫くお待ち下さい〜!ドS沖田君!!!(ドSとは言ってない)次巻是非書かせて下さい!! (2021年6月19日 19時) (レス) id: d757d08cdf (このIDを非表示/違反報告)
夏空(プロフ) - 柊ひなさん» ありがとうございます〜!個人的にミツバ編がドツボなので幼少期の沖田家での話って書けるでしょうか…?それと番外編でなくてもいいので沖田君との絡みをどこかで入れてくれると嬉しいです…! (2021年6月19日 10時) (レス) id: 45dbeb9083 (このIDを非表示/違反報告)
柊ひな(プロフ) - 夏空さん» いえいえ!ここからで大丈夫です!どんな系統でも良いのでじゃんじゃんください…!! (2021年6月19日 8時) (レス) id: d757d08cdf (このIDを非表示/違反報告)
夏空(プロフ) - 柊ひなさん» あ〜見落としてました申し訳ないです…!Twitterはやってないのでできればこちらからできると嬉しいのですがどうでしょうか…。 (2021年6月19日 5時) (レス) id: 45dbeb9083 (このIDを非表示/違反報告)
柊ひな(プロフ) - 夏空さん» ありがとうございます(爆泣)常にネタ渇望中なので寧ろリクエスト超×100嬉しいです!実はTwitterを始めまして(五百五十七訓にリンクあります…)そこでの滞在時間が長いのでそこから頂けると気付きやすいのですがこちらからでも全然大丈夫です!私なんかで良ければ是非! (2021年6月18日 23時) (レス) id: d757d08cdf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:柊ひな | 作成日時:2021年1月14日 0時