【銀魂】今日もお江戸は平和です ８

第三百二十四訓 バラガキ篇 ページ2

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土方「佐々木鉄之助？」


近藤「ああ。幕臣の内でもエリートばかり輩出している名門、佐々木家の御子息だ。

だが、どうした事か彼だけは職にも就かず悪さばかりしている悪ガキらしくてな。手が付けられないと真選組で預かる事になった」



稽古場にて、皆が汗を滲ませ気合の込もった掛け声で修練に勤しむ中、一人だけ浮いている見慣れない姿。


近藤さんが説明した彼は、稽古着にも着替えずガムを噛みながら携帯を弄り、サングラスをかけチャラついた格好をする小太りな野郎を指しているらしい。

確かに、アレを"名門の御子息"だと言われても纏う雰囲気にそれは微塵も無い。寧ろ"オラついた田舎の悪ガキ"の方が何倍もしっくりくる。



沖田「要するに、世間体を気にした親に見捨てられた落ちこぼれのボンボンですか」

「預けるなら此処ではなく見廻組に預けるのが筋では？普通に考えて佐々木家の御子息ならエリートが集う場の方が良いでしょう」

沖田「そーいう所たらい回しになって最終的に底辺(ココ)に落ち着いたんでしょ」



初めて彼を目にした時、私の嫌いな男の要素満点、フルスコアだったので総悟の嫌がらせかと疑った程だ。


見廻組の局長は確か佐々木家だった筈だが、総悟の言うようにエリートでもなんでもない芋侍が集まる此処に厄介払いされた事に間違いなさそうである。



沖田「いいですよ、俺の一番隊で預かります。前線に立たせて即殉職させてやりまさァ」

近藤「いやいや、何かあったら上に何を言われるか…」

土方「なら雑用係でもやらせるか」

近藤「いや、それも角が立つし…」

「なら私が預かりましょうか？ストレス発散用にサンドバッグを欲しいと思っていた所でして、アレなら買う手間が省けるし質感的にも丁度良いです」

近藤「何も丁度良くないね！！それ私物化してるだけだね！！」



近藤さんのことだから後先考えずに広過ぎる良心で彼を迎え入れてしまったのだろう。

その結果が扱いに困るという面倒に発展してしまったのだから、本当に呆れるしかない。



近藤「あっ、そういえばトシ…お前、雑務が増えたから小姓がほしいとか言ってなかったっけ」



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