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第二百七十八訓 ページ43

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西郷「ドンペリなんて私初めてだけど意外とパッとしないわね」

月詠「酒が足んねーぞ!!樽ごと持ってこんかィィ!!」

新八「全くきいてねーよ女子達!!強過ぎだよこの人達ィィィ!!」



妙ちゃんという存在がトラウマになりつつあった今日だが、そのお陰でタダ酒にありつけたのだからあの出来事は全て忘れようと思う。お酒に罪は無いのだしタダ酒ほど美味しいものはない。



猿飛「ねェ!夜神さんも足んないわよね!?」

「いえ、もう私は…」

「またまたぁ〜夜神さん中々いける口じゃないですか。飲み比べします?負けたら腹踊りで」

新八「絡むな絡むな!!つーかあの一瞬でどんだけ飲んでんだよこの二人!!」



この場にいる男性従業員の中で唯一の生き残りである新八くんには、本当に申し訳ないことをしたと思ってる。

年下の彼に責任を押し付けて逃げた身ではあるが、よくまァこの状況で正気でいられるな、と感心する。きっとそういう星の下に生まれ育ってきたのだろう。


そう新八くんの事を考えていたら正しくその彼が、席を立ち帰ろうとし出した夜神さんを慌てて止めていた。



新八「ちょっと待ってください!!帰るって…なんで!?だって、だってアナタ…!!」

「こんなに赤くなった顔では…恥ずかしくて狂死郎さんにお会い出来ませんもの」

新八「会えないって…まさか夜神さん、この店に現れたのはココが気に食わなかったからじゃなくて…狂死郎さんに会いに…」

「やはりご存知でいらしたのね、あの噂を」



落ち着いている言葉遣いで話す彼女は、目線を落として自身の事を語り出した。


友人も居場所も失くし寂しさ紛れに夜の街を彷徨う内、いつしか死神と呼ばれるようになってしまった。馴染みを作らないのは腫れ物扱いが嫌だったから。

でも、そんな時に会ったのが狂死郎さん。彼の笑顔は作られたものではなく特別ではないいつもの笑顔。それは、彼女にとっての特別だった。


その笑顔をもう一度見たくて此処にまた来てしまった、と。



「本当に申し訳ない事をしました。ご安心ください。死神は…もう二度と夜の街を彷徨う事はありませんから。

でも…本当に嬉しかった。狂死郎さんには会えなかったけれど、最後に、死神なんて蹴散らすような笑顔に…また会えたもの」



そう言い残した彼女の顔は穏やかではあったけれど、同時にその後ろ姿はとても寂しそうにも見えた。



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第二百七十九訓 ホスト篇 終→←第二百七十七訓



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設定タグ:銀魂 , 原作沿い , 逆ハー   
作品ジャンル:アニメ
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凛音 - 夢主ちゃん大丈夫よ‼︎!もしお嫁に行けなくなっても私がもらうからッッ!(私は女です) (2022年3月27日 9時) (レス) @page37 id: 7001d6b560 (このIDを非表示/違反報告)
柊ひな(プロフ) - ばるさん» 加兵衛さん本当に良い人過ぎて一家に一人はほしいですよね(?) ひたすら励みになるコメントありがとうございます!全身全霊で更新し続けますっ!! (2020年6月14日 0時) (レス) id: 3fe6b67371 (このIDを非表示/違反報告)
ばる - 加兵衛さんが素敵なことをおっしゃっていたので私も…!作者さんの作品、すごく面白いです!最初出会ったとき「こういう作品が読みたかった」って思えたくらいです(*^^*)これからも作者さんが更新続けられる間、付いていかせてください(*´∀`) (2020年6月13日 8時) (レス) id: b61d069a33 (このIDを非表示/違反報告)
柊ひな(プロフ) - ああああさん» なんて素敵な感想…大声で読み上げました、好きですのところ。めちゃくそ嬉しいです!ありがとうございます!! (2020年5月17日 1時) (レス) id: 3fe6b67371 (このIDを非表示/違反報告)
ああああ(プロフ) - おもしろ度31票にしておきました。昨日読み始めて面白くて秒で読みました。好きです頑張ってください (2020年5月13日 10時) (レス) id: c8a52e8fe6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:柊ひな | 作成日時:2020年4月22日 23時

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