【銀魂】今日もお江戸は平和です ６

第二百三十九訓 ページ5

山崎side



こんにちは。理不尽にも面接官にされた山崎退です。



Aさんの議題が可決されてから早二週間、遂に今日が女中雇用の面接日だ。屯所内には既に多くの希望者が椅子に座ってその時を待っていた。



「お前だけが俺達の希望の星だ！！」
「絶対勝ってこいよ！！」
「吉報待ってます！！」etc…etc…



今朝、プレッシャーとも取れる様々な声援を隊士達から送られたが、そんな彼等に言いたい。


俺があの鬼上司二人に兎や角言える訳ないだろーが！！言ったとしても一蹴されて終わりだっつーの！！蹴りどころかデコピンだけで殺されるわ！！


第一、何で俺なんかが面接官に…あの時、副長の部屋に入るタイミングをもう少し遅くしていれば……過去の自分、恨むぞ。



土方「結構集まったな」

「大半はやっぱり若い子ですね」

山崎「……そうですね…」

土方「どうした山崎、顔色悪ィぞ」

「察してあげて下さい土方さん。女慣れしてない童貞は一度に十人以上の女性を見るとああやって青ざめちゃうんですよ」

山崎「な訳ないでしょ！？アンタは俺の何を知ってるんですか！！」

「悲しい性よね」

山崎「だから違いますってば！！」



始まる少し前、扉から希望者を覗き見ながらいつも通りブレないAさんに益々気が滅入る。始まってからもこの調子でいられては非常に困るが、そこら辺の切り替えはきちんと出来る人な筈、多分


隊士達の望みを俺が叶えられるかは置いといて、基本真面目な副長がもう一人の面接官で良かった、と心から安堵する。もしも沖田隊長だったら此処は地獄絵図と化していただろう。考えただけでも恐ろしい。


そんな自身の考えが浅はかであったとは知る由も無く、先を行く二人に続き俺も遅れて希望者の待つ部屋へと足を踏み入れたのだった。



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