第二百三十七訓 ページ3
山崎side
予想通りというか、いつも通りというか、局長は姐さんの事しか頭になく、女中雇用についてかなり乗り気だった。
姐さんが来ることは決して無いと思うが、そのことを誰も言わないのは優しさではなく同情によるものだ。
土方「コイツらの反応見ろ!どいつもこいつも下心しかねェだろ!!浮ついた気持ちで中途半端な仕事やられても困るんだよ!!」
「それについては大丈夫です。今回女中として雇うのは最低でも四十代…若くて三十後半から後ろを対象として考えてるので」
「「「えェェェ!?」」」
驚きと落胆が混ざった隊士の反応を意にも介さず、冷静なAさんはさらに続けて話す。
「家事に慣れてる人を雇った方が良いでしょう?そう考えるとその辺りからが妥当かな、と。多少偏見もありますけど」
近藤「考え直してくれA!!そうなるとお妙さんはどうなる!!女中になりたくてもなれないじゃないか!!」
「なりたくもないでしょうね」
「局長の言う通りだ!!」
「十代二十代で入りたい子が可哀想だ!!」
「それはあんまりだぜAさん!!」
「若くても家事慣れしてる子はいる筈だ!!」
「「そーだそーだ!!」」
「何このデモ感」
先程、下心が正々堂々し過ぎていると述べたが、思っていた以上に度が過ぎていた。
これにはAさんも「そんな丸出しだからモテねーし嫌われるんだよ」と毒突いた。
まァ言い方はかなりキツイが間違ってはないのかもしれない。あれ、なんか悲しくなってきた。
「もし仮に若くて可愛い子が来たとしても、外見だけは良いTOP2に全員持ってかれて下心しかないむさい連中なんて相手にもされないでしょうね」
「「「ゔ…っ!」」」
「惨めな思い、したくないでしょ?」
「「「……」」」
近藤「ん…待てよ?お妙さんは年齢こそ十代だが思考回路や立ち振る舞い…充分大人と言っても過言ではないっ!!つまりお妙さんも女中になれる!!」
「だからなる訳ないって言ってますよね。嫌いな奴の所にわざわざ来る馬鹿がいますか?」
近藤「……」
山崎「全員黙らした…」
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凛音 - 夢主ちゃん大丈夫よ‼︎!もしお嫁に行けなくなっても私がもらうからッッ!(私は女です) (2022年3月27日 9時) (レス) @page37 id: 7001d6b560 (このIDを非表示/違反報告)
柊ひな(プロフ) - ばるさん» 加兵衛さん本当に良い人過ぎて一家に一人はほしいですよね(?) ひたすら励みになるコメントありがとうございます!全身全霊で更新し続けますっ!! (2020年6月14日 0時) (レス) id: 3fe6b67371 (このIDを非表示/違反報告)
ばる - 加兵衛さんが素敵なことをおっしゃっていたので私も…!作者さんの作品、すごく面白いです!最初出会ったとき「こういう作品が読みたかった」って思えたくらいです(*^^*)これからも作者さんが更新続けられる間、付いていかせてください(*´∀`) (2020年6月13日 8時) (レス) id: b61d069a33 (このIDを非表示/違反報告)
柊ひな(プロフ) - ああああさん» なんて素敵な感想…大声で読み上げました、好きですのところ。めちゃくそ嬉しいです!ありがとうございます!! (2020年5月17日 1時) (レス) id: 3fe6b67371 (このIDを非表示/違反報告)
ああああ(プロフ) - おもしろ度31票にしておきました。昨日読み始めて面白くて秒で読みました。好きです頑張ってください (2020年5月13日 10時) (レス) id: c8a52e8fe6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:柊ひな | 作成日時:2020年4月22日 23時