【銀魂】今日もお江戸は平和です ６

第二百五十二訓 ページ18

土方side



その後も呑んだがどうも落ち着かなく、かなり名残惜しそうにしてたが「明日の仕事に影響が出たら困る」とそれらしい理由を伝えたら文句を言いながらも会計をしに席を立った。


先に店を出て外で待っていると、夜風が頬を撫でる。最近暑い日が続いているが夜は案外涼しい。



土方「…なんつー顔してんだテメェは」

「いや、なんか…お金って一度にこんな減るものでしたっけ？」

土方「知らねーよ。呑みすぎなんだろ」

「…二度と奢りなんてしません」

土方「そうか、今日はありがとな」

「うざっ！殺意湧きました！さては酔ってますね？」



テンションの高いAに「お前もな」と返しつつ、道なりに真っ直ぐ進む。


店から出て直ぐは暗い顔をしていたのに今は隣で鼻歌を歌ってやがる。その顔は幸せそうな能天気ヅラで、酒の効果は絶大だと、コイツを例に改めて思い知る。



「そういや二人で呑むの初ですよ。仕事人間土方十四郎的にどうでした？日頃の疲れ、吹っ飛んだでしょ」

土方「まァ多少な」

「ツンデレですか？素直になればいいのに」

土方「うるせーよ」



コロコロ変わる表情やトーンは酒のせいだろう。話し相手の身にもなってほしいものだ。

はぁ…と、今日で何度目かになる溜め息を吐くが、そこまで嫌な気がしなかったこの妙な気持ちの悪さも、今日で何度目かになる。



.

第二百五十三訓 土方十四郎生誕祭 終→←第二百五十一訓

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す