第百九十三訓 ページ7
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月詠「月詠でありんす。以後よしなに!」
それを皮切りにまた降り注ぐクナイ。神楽ちゃんの番傘で晴太くんと新八くんを庇ってもらい、私は刀で受け流す。
念の為をと思い、一応持って来た刀が役に立つとは。
新八「なんで…なんで僕らが自警団に、」
晴太「し、知らねーよう!」
神楽「言ってる場合か!晴太を早く連れてくネ!!」
「私が囮になるから、その隙に早く」
走る二人を横目に、彼等の護衛を神楽ちゃんに頼もうと思えば、着慣れない服のせいか思うように動けておらず、よろけた神楽ちゃんが月詠と名乗った彼女に標的にされてしまった。
ので、あの体勢ではまともに受け止めきれないだろうと判断した私がその間立ち入り、刀で受け止める。
「綺麗な金髪ですね。地毛ですか?それとも染めたり?吉原じゃ珍しいですよね、みんな黒髪ですから」
月詠「……よく喋るの」
「お喋り大好きなんです」と目を細めて刀を振るも軽々と避けられ、逃げて行った晴太くんと新八くんの方に向かって行ってしまった。
身軽な彼女に感心しつつ後を追った時には遅く、二人に、というよりは晴太くんに向かってクナイが投げられてしまう。が、当たる前にそれら全てが防がれて。
新八「ぎっ…!」
坂田「よォ、待たせちまったな」
その人は先程まで行方知らずだった旦那。木刀片手に颯爽と現れ、ナイスタイミング!と褒めて遣わしたい所だが、その頭にはクナイが刺さっている。
なんて格好の悪いことだろう。それに本人は気付いていないというダブルパンチ。傑作もんだ。
新八「…あ、あの……すいません、銀さん…あの、」
「頭にクナイ刺さってますよ旦那」
新八くんが空気を読んでか言葉を濁らしているので私が伝えると、何事もなかったかのように刺さっていたクナイ背中に隠し、刺さってないと声を荒げ始めた。
…正直言って、見苦しい。
「完っ全に刺さってましたよ。なんなら写真見ます?撮っといたんで。ほらこんなキメ顔して…」
坂田「なんで撮ってんだよお前ェェェ!!いい加減にしろよ!刺さった本人が刺さってないって言ってんだから刺さってねー事でいいだろーが!!」
「今認めましたね」
この場にいる全員に聞けば「刺さってる」というだろうが、認めない旦那が遂には私と新八くんに耳打ちで「…空気読めよ」と。
何、めっちゃカッコ悪いじゃん?それは元から、いや恥ずかしいって言われましても…
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凛音 - みんな春雨春雨言うからチャプチェ食べたくなってきた((( (2022年3月22日 15時) (レス) @page12 id: 7001d6b560 (このIDを非表示/違反報告)
柊ひな(プロフ) - なのはさん» 本当に更新しないですよね、、、いやすみません。亀でごめんなさい。続編ではもっと更新早くしますので、、! (2020年4月23日 0時) (レス) id: a37c2613c3 (このIDを非表示/違反報告)
なのは(プロフ) - 更新しないのですか?楽しみです! (2020年4月17日 0時) (レス) id: 122a982782 (このIDを非表示/違反報告)
柊ひな(プロフ) - ばるさん» わざわざご丁寧な説明ありがとうございます!登場してもちょろっとしか夜兎の皆さんが出ていないのでこれから出していけたらいいなあ…と思っております笑 (2020年3月31日 13時) (レス) id: a37c2613c3 (このIDを非表示/違反報告)
ばる - 確認したところ変わってしまっていますね(-_-;)これからはこちらのiDになると思います!こちらのiDからも変わらず応援していきますね!!遂に夜兎の登場(o_o)楽しみです!! (2019年11月29日 12時) (レス) id: b61d069a33 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:柊ひな | 作成日時:2019年10月23日 20時