第二百二十七訓 ページ41
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予想通り二人が言い合いになったので例の如く近藤さんが土方さんを宥め、「だから静かにしろっつってんだろーがァ!!」と誰よりも大きな声を出し病室のドアを開けた看護師さんは三度目の登場を果たした。
何度言っても直らない私達に看護師さんは完全にキレていたので、すみませんと一応謝っておく。
それから話を元に戻して「その怪我はどうしたんだ?」と尋ねてきた近藤さんは本当に大将感溢れていた。電話のテンションとは大違い。
吉原の件は言えないので予め用意していた設定を話すしかない。旦那とはこの際切り離して考えた方がいいだろう。何だかんだ言って、私は優しい。
「久しぶりの非番でテンション上がってて、それでよそ見してたら車に轢かれました」
沖田「ダッセェ」
「黙ってろクソガキ」
土方「非番で出掛けるだけだったらンな書き置き入らねーだろ」
「誰にも邪魔されず一日遊んでいたかったので。書き置きだけでもしとけば察してくれるかと思って」
土方「分かりづらい書き置きしてんじゃねーよ」
思っていたより、三人の反応が薄くて拍子抜けする。
もしかしたらまだ吉原での騒動が耳に入っていないのかもしれないが、きっと怪しまれている。今言わないだけで後々何か言われそうだ。
気付いているのかいないのか、近藤さんは笑いながら「思ってたより元気そうだな」と。
近藤「ただまァ、一週間いないとなると屯所も寂しくなるな」
「私がいない分しっかりきっちり働かなきゃですね」
近藤「え…」
土方「何言ってんだ、お前も働くんだよ」
「え…」
ドサッと、目の前の台に置かれた大量の紙と土方さんを交互に見遣る。なんでこんなにも用意周到な鬼なんだ。
入院する一週間は枷から外れると思ったのに。
土方「一週間食って寝て繰り返すだけなんだろ。動けない分雑務してろ」
「手が動かなくて無理です(嘘)」
土方「これでも少ねェ方だ。明日は倍持ってくっから今日中に終わらせとけ」
「…死ね土方」
土方「聞こえてんぞ」
「聞こえるように言ってんだよ死ね」
沖田「ダセェ怪我したらこんな事なんのか…ま、ドンマイでさァ。次頑張ってくだせェ、ダセェだけに」
「意味分かんねーし上手くねーんだよ。ちょっとコッチ来い。頼むから一回だけ殴らせろ」
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凛音 - みんな春雨春雨言うからチャプチェ食べたくなってきた((( (2022年3月22日 15時) (レス) @page12 id: 7001d6b560 (このIDを非表示/違反報告)
柊ひな(プロフ) - なのはさん» 本当に更新しないですよね、、、いやすみません。亀でごめんなさい。続編ではもっと更新早くしますので、、! (2020年4月23日 0時) (レス) id: a37c2613c3 (このIDを非表示/違反報告)
なのは(プロフ) - 更新しないのですか?楽しみです! (2020年4月17日 0時) (レス) id: 122a982782 (このIDを非表示/違反報告)
柊ひな(プロフ) - ばるさん» わざわざご丁寧な説明ありがとうございます!登場してもちょろっとしか夜兎の皆さんが出ていないのでこれから出していけたらいいなあ…と思っております笑 (2020年3月31日 13時) (レス) id: a37c2613c3 (このIDを非表示/違反報告)
ばる - 確認したところ変わってしまっていますね(-_-;)これからはこちらのiDになると思います!こちらのiDからも変わらず応援していきますね!!遂に夜兎の登場(o_o)楽しみです!! (2019年11月29日 12時) (レス) id: b61d069a33 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:柊ひな | 作成日時:2019年10月23日 20時