第二百二十三訓 吉原炎上篇 終 ページ37
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神威「よっ、お見事。実に鮮やかなお手前!…とは言い難いナリだが、いやはや恐れ入ったよ。まさか本当にあの夜王を倒しちゃうなんて、久しぶりに面白いものを見せてもらったよ」
手を鳴らして、笑顔で称賛してきたのは神楽ちゃんの兄。番傘を差している辺りやはり夜兎なんだと再認識するが、マジでこの人ずっと見てたのかと呆れも混ざる。
最後まで敵なのか味方なのか曖昧だったが、『僕は敵だよ、今から戦おうぜ。』みたいな展開にならない事を願う。流石にそこまでネジは飛んでいないか。
神威「だけどさ、吉原は何も変わらないと思うよ。此処に降りかかる闇は夜王だけじゃない。俺達、春雨に幕府中央暗部、闇は限りなく濃い。その闇を全て払えると?本当にこの吉原を変えられると思っているのかい?」
坂田「変わるさ、人が変わりゃ街も変わる。これからお天道様も機嫌損ねて雲からツラ出さなくなっちまう日もあるだろーが、こいつらの
神威「…フフ、そうかい。大した自信だね。じゃあ早速、この第二の夜王と開戦といこ…」
神楽「神威ィィィィィ!!お前の相手は私アルぅぅ!!」
新八「ダメだって神楽ちゃん!!その身体じゃ無理だ!!」
流石に、と思ったがそこまでネジが飛んでいた。神楽ちゃんに遮られたので何事も無く終わったので良かったが。
新八くんに止められる神楽ちゃんは腕を固定していて、やはりそれなりに怪我をしてしまったらしい。だが思っていたより元気そうだ。
神威「こいつは驚いた、まだ生きてたんだ。少しは丈夫になったらしいね。出来の悪い妹だけどよろしく頼むよ」
坂田「オイ、お前っ」
神威「好物のオカズはとっておいて最後に食べるタイプなんだ。つまり気に入ったんだよ、君が。まァ色々あると思うけど死んじゃダメだよ。俺に殺されるまで」
自分の言いたい事だけ喋って立ち去ろうと歩く彼が最後に此方に振り向いて、視線が交わった。
神威「勿論、君も。鬼子だっけ?初めて聞いたけど面白い痣が出るんだね。女にしては中々な腕前だったよ」
「どーも。私は貴方の敵ですよ、職業は警察なので」
神威「いいね、その方が戦いやすくて。次会うのが楽しみだ。じゃあね、お二人さん」
フッと笑って屋根から飛び降りた彼を神楽ちゃんが呼び止めるが、彼の姿はもう見えない。
…彼のことを除けば、この件は一件落着。
やけに濃く、長く感じた半日もこれで終わりだ。
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凛音 - みんな春雨春雨言うからチャプチェ食べたくなってきた((( (2022年3月22日 15時) (レス) @page12 id: 7001d6b560 (このIDを非表示/違反報告)
柊ひな(プロフ) - なのはさん» 本当に更新しないですよね、、、いやすみません。亀でごめんなさい。続編ではもっと更新早くしますので、、! (2020年4月23日 0時) (レス) id: a37c2613c3 (このIDを非表示/違反報告)
なのは(プロフ) - 更新しないのですか?楽しみです! (2020年4月17日 0時) (レス) id: 122a982782 (このIDを非表示/違反報告)
柊ひな(プロフ) - ばるさん» わざわざご丁寧な説明ありがとうございます!登場してもちょろっとしか夜兎の皆さんが出ていないのでこれから出していけたらいいなあ…と思っております笑 (2020年3月31日 13時) (レス) id: a37c2613c3 (このIDを非表示/違反報告)
ばる - 確認したところ変わってしまっていますね(-_-;)これからはこちらのiDになると思います!こちらのiDからも変わらず応援していきますね!!遂に夜兎の登場(o_o)楽しみです!! (2019年11月29日 12時) (レス) id: b61d069a33 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:柊ひな | 作成日時:2019年10月23日 20時