【銀魂】今日もお江戸は平和です ５

第二百十四訓 ページ28

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吹き飛ばされる直前、掴まれた腕で握っていた刀から手を離し、それを逆の手で持ち代え防いだので横腹に直撃は防いだものの、思い切り壁に背中をぶつけた。


パラパラと建物の一部が崩れる音を背中で感じ、死ぬ程痛いとはこの事を指すのかと、ぼんやりと考えている自分がなんだか気持ち悪かったので、痛みを堪えて立ち上がる。


壁に背を預けたまま二人の戦いを傍観でもしようか、なんて現実逃避紛いな、我ながらクズ過ぎる考えが脳裏を過ったが、それは勿論ナシの方向で。


私に声を掛けてくれた旦那はまだ鳳仙と対峙しているが、若干押されかけている。

今感じている体の痛みや、痛みに伴ってきた苛立ちやらを刀に込めてグッと握り直す。息を吸って集中し、鳳仙の元へ再度向かう。が、



「えっ」



なんと、旦那が私に向かって飛んできたのだ。正確には先程の私みたく吹き飛ばされて来た。


しかも飛んで来た旦那は私に直撃。威力もあったのでまたまた壁に逆戻りし、離れていた筈の壁とまたこんにちは。壁と重い旦那にサンドイッチにされ、入れ直した気合は吹き飛んで痛覚が馬鹿になりそうだ。



「い"っ…〜っアンタ私のこと殺す気ですか！！」

坂田「…っ、悪ィ」

「素直に謝んないで下さい気持ち悪い！！」

坂田「どうしろってんだよ」

「重いです！早く退いて！！」

坂田「お前が大声出すなんて珍しいな」

「命が危ないって時くらい腹から声出して叫びます」

坂田「戻ったな」



旦那の背中をバンバン叩けば、思っていたよりかは、元気そうに立ち上がった。そりゃそうか、私がクッションになったのだから。



「…こんな痛い思いしたの今日が初めてです」

坂田「悪ィな、お前の初めて奪っちまって」

「ぶち殺しますよ」



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