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第二百八訓 ページ22

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いきなり誰とも知らない奴が現れ、話し出したら驚くのも無理はない。

振り返っては此方を睨みつける者、この場には似つかわしくない笑顔を向ける者、目を丸くして此方を見る者、様々だ。



鳳仙「……貴様、誰だ」

坂田「なァに、ただの女好きの遊び人よ」


「…遊ぶ程の女性経験ない癖に」
坂田「オイ聞こえてんぞ」



「お前後でホント泣かすからな」という脅し文句には聞こえないフリをし、私たちを見るや名前を呼んでくれた晴太くんに笑顔で手を振り応える。

目立った外傷は見られない。私達のいない間どうしていたのか知らないが、無事でいるならそれでいい。


目の前にはずっと会いたかった母がいるのだから私達に気なんか回してくれなくていいのに。そこは旦那も同じ事を思ったらしく、さっさといけと手で払うような仕草をして伝えていた。



晴太「…でも、行ってもいいの?血もつながってないのに…オイラみたいな汚いガキが…あんなキレイな人…母ちゃんって、呼んでもいいの…?」

坂田「さんざんぬかしといて何言ってんだテメーは。呼んでやれ、腹の底から母ちゃんってよ」



それを聞き、ゆっくりと部屋に足を踏み入れ震える声で「母ちゃん…」と名を呼び、抱き着く晴太くんと、それに応える日輪さん。

遠くて手の届かない人だと晴太くんは以前言っていたが、お互いの背に手を回し力強く抱き締め合う姿からはそんなもの全く感じない。


二人はようやく今、親子になれたのだ。



鳳仙「…そうか、貴様が童の雇った浪人。わしの吉原を好き勝手やってくれたのはぬしか。やってくれたではないか」

坂田「好き勝手?冗談よせよ。俺ァ女の一人も買っちゃいねーよ」

鳳仙「ならばこれから酒宴を用意してやる。血の宴をな」



張り詰めた空気の中睨み合う二人。存在を忘れられている感が否めない私は、神楽ちゃんのお兄さんと同じように端側に捌けていよう。

触れてすらもらえてないからね私…いや、話しかけられてもそれはそれで困るんだけど。



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設定タグ:銀魂 , 原作沿い , 逆ハー   
作品ジャンル:アニメ
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凛音 - みんな春雨春雨言うからチャプチェ食べたくなってきた((( (2022年3月22日 15時) (レス) @page12 id: 7001d6b560 (このIDを非表示/違反報告)
柊ひな(プロフ) - なのはさん» 本当に更新しないですよね、、、いやすみません。亀でごめんなさい。続編ではもっと更新早くしますので、、! (2020年4月23日 0時) (レス) id: a37c2613c3 (このIDを非表示/違反報告)
なのは(プロフ) - 更新しないのですか?楽しみです! (2020年4月17日 0時) (レス) id: 122a982782 (このIDを非表示/違反報告)
柊ひな(プロフ) - ばるさん» わざわざご丁寧な説明ありがとうございます!登場してもちょろっとしか夜兎の皆さんが出ていないのでこれから出していけたらいいなあ…と思っております笑 (2020年3月31日 13時) (レス) id: a37c2613c3 (このIDを非表示/違反報告)
ばる - 確認したところ変わってしまっていますね(-_-;)これからはこちらのiDになると思います!こちらのiDからも変わらず応援していきますね!!遂に夜兎の登場(o_o)楽しみです!! (2019年11月29日 12時) (レス) id: b61d069a33 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:柊ひな | 作成日時:2019年10月23日 20時

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