第二百十七訓 ページ31
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だけれど、そこまで言われてしまうと逆に私の立つ瀬がなくなってしまう。毒のせいで動けない、なんて言い訳がましく言っていた事が恥ずかしい。
坂田「てめーは…」
晴太「血なんか関係あるかよ!母ちゃんと何も変わらない、銀さんとA姉は、オイラにとっちゃ家族なんだよ!それをこんな所に捨てて行けって言うのかよ!こんな所に見殺しにして行けって言うのかよ!」
旦那の声を遮り、晴太くんが上から身を乗り出して叫ぶ。カッコいい台詞を吐いてるが、その顔は涙で濡れていて、よく泣く子だなあ、と若干の子供らしさを感じられたことに安堵する。
素敵な子を持った母親を羨望しながら、膝に手をついていた姿勢を正し、刀を構える。数度深い呼吸を繰り返すと、毒が先程より和らいだ気がする。
…多分、気持ちの問題。
坂田「…そいつが聞けただけで俺ァもう充分だよ。行ってくれ、俺をまた
私が姿勢を立て直したと同時に、ひどく穏やかな顔でそう言い切った旦那が鳳仙の蹴りをモロに喰らう。
丈夫な旦那のことだし辛うじて生きてはいるだろう。まあ私があれを喰らっていたら間違いなく死ぬだろうが。
動かない旦那を見て晴太くんが悲痛に叫ぶので、口端から垂れる血を指で拭い「心配しなくてもこっちは大丈夫だから、早く」と、急かす。
「今は泣く時じゃないよ。やらなきゃいけない事、まだ残ってるでしょ?」
晴太くんと目を合わせ、安心させるように口角を少し上げて言うと、彼は腕で目元を乱暴に擦って力強く頷き、日輪さんの元へ走って行った。
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凛音 - みんな春雨春雨言うからチャプチェ食べたくなってきた((( (2022年3月22日 15時) (レス) @page12 id: 7001d6b560 (このIDを非表示/違反報告)
柊ひな(プロフ) - なのはさん» 本当に更新しないですよね、、、いやすみません。亀でごめんなさい。続編ではもっと更新早くしますので、、! (2020年4月23日 0時) (レス) id: a37c2613c3 (このIDを非表示/違反報告)
なのは(プロフ) - 更新しないのですか?楽しみです! (2020年4月17日 0時) (レス) id: 122a982782 (このIDを非表示/違反報告)
柊ひな(プロフ) - ばるさん» わざわざご丁寧な説明ありがとうございます!登場してもちょろっとしか夜兎の皆さんが出ていないのでこれから出していけたらいいなあ…と思っております笑 (2020年3月31日 13時) (レス) id: a37c2613c3 (このIDを非表示/違反報告)
ばる - 確認したところ変わってしまっていますね(-_-;)これからはこちらのiDになると思います!こちらのiDからも変わらず応援していきますね!!遂に夜兎の登場(o_o)楽しみです!! (2019年11月29日 12時) (レス) id: b61d069a33 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:柊ひな | 作成日時:2019年10月23日 20時